DEONET(オランダ)

課題
改善
大量のグッズ生産を効率よくプリントしたい。
JFX-1615plus、JFX200-2513などを導入。独自のトレー型治具を並べ、効率よく大量生産を実現。

【ミマキ導入企業訪問レポート】
大判フラットベッドインクジェットプリンタでUSBメモリーなどグッズプリント

■DEONET(オランダ アイントホーフェン)
(業種:ノベルティーグッズ製作) 
社員数120人
企業URL:http://www.deonet.nl/
導入機器:JFX-1615plusJFX200-2513JV33-130JV33-260


マイク・ヴェルジュ(Mike Verjans)CTO


今回訪問したDEONETは、1991年設立。オランダ・アイントホーフェンに本社・工場があり、ここから世界60カ国以上に製品を出荷している。アイントホーフェンは世界的な電機メーカーのフィリップスや、トラックメーカーのDAFトラックなどが本社置いていることで知られる都市だ。

DEONETの主な事業は、販促品やノベルティーなどセールスプロモーション製品の生産。インクジェットプリンタ(以下、IJP)でのデザインやロゴの出力により、オリジナルのUSBメモリーやモバイルバッテリー、キーホルダー、ボールペンなどを生産している。プリントによりパーソナライズされたオリジナルグッズは、大きな付加価値を持つ。
主なクライアントは広告代理店やネットショップ事業者などだという。
今回、同社のマイク・ヴェルジュ(Mike Verjans)CTOが本社と工場内を案内してくれた。


DEONETは大判インクジェットプリンタでグッズへプリント


工場には驚きの光景があった。
ミマキエンジニアリングのUV硬化型超大判フラットベッドIJP「JFX-1615plus」や「JFX200-2513」が設備されており、これら超大判IJPの作業台に独自のトレー型治具(固定器具)を載せて、USBメモリーやボールペンなどの出力をしている。
日本ではこのサイズのIJPで、小さなグッズの製作をすることはあまりない。それもこの日の仕事が特別なものでなく、日常的なものというのだ。
日本では、これらのUV硬化型大判フラットベッドIJPの用途は、ポスターやボード、サインなど大きな出力物が一般的。小さなグッズのプリントは「UJF-3042」や「UJF-6042」などが主力となっていることから考えるとビックリするような使い方といえる。


大判フラットベッドIJPにプリント用の治具を並べていく


ヴェルジュCTOは、このユニークな使い方の理由を以下のように説明している。
「当社では欧州を中心に世界中に多くの取引先があり、毎日大量の注文があります。それも1種類の商品発注数は多くても数千個程度なので、これを最も効率よくプリントしていくためには、ミマキの大判IJPに治具を並べるこの方式が最も適しているのです」


「JFX-1615plus」1台、「JFX200-2513」4台があり、1台に1人のオペレーターが配置され、多くのグッズを生産している。
「JFX-1615plus」にはトレー型治具が16枚、「JFX200-2513」には20枚搭載できる。トレーは1枚につき小型のUSBメモリーならば70~80個、カード型では約50枚を固定可能。USBメモリーであれば最大で900枚以上を一度に生産できる計算だ。
一つのIJPで異なる複数のジョブをこなしており、そのギャンギング(異種多面付け)にもDEONET社が持つ工程管理のノウハウがある。


「大判IJPで小さなグッズを生産して、品質はどうなのか」という質問に、ヴェルジュCTOは「ミマキを選んだのは主に画質を重視したためで、しっかりと据え付ければ、品質にはまったく問題がありません」と満足度の高さを言葉にした。
遠隔地のクライアントとの色合わせはPANTONEを使用。カラーデータの蓄積と運用をしっかりと行い、IJPごとの色の誤差もカラーチャートで調整している。



DEONETには女性オペレーターが多いことも特徴。
ヴェルジュCTOは「かつてオペレーターは男性ばかりでしたが、女性社員の一人がIJPを動かしてみたいと興味を持ったことから配置転換を行いました。彼女が実績を上げたことから、今のように多くの女性オペレーターが誕生しました。彼女たちの仕事は繊細で、商品の品質向上につながっています」と女性オペレーターと仕事内容、IJPの相性の良さを語ってくれた。
一方「当社ではトレーを合わせる作業で、作業台の真ん中で位置合わせをすることがあるので、背の低い人でも手が届くように作業台のどこかにくぼみがあるタイプも作ってほしいです」と要望を口にした。


トレーへのはめ込みは他社で


さて、このUSBやボールペンがはめ込まれたトレー型治具だが、グッズの据え付けはDEONETでは行わず、ほとんどが協力会社で載せられてから搬入されている。
これは、欧州の人件費が高いためで、自社内でトレーへのはめ込みを行っていては、採算が合わないからだ。特にスキルの高いオペレーターに単純作業をさせることは、大きな損失と考えている。


「グッズのほとんどが中国で生産されるため、その会社でトレーにはめ込んでから出荷してもらっています。中には中国ではめ込まれ、当社でプリントし、トレーに載せたまま中国へ出荷されるグッズもあります。私たちは“極東で生まれて、極東に里帰りする”などと冗談を言っています」とヴェルジュCTO。


治具に載せるのは、自社ではなく協力会社だという


仕上げ部門では最大で60人が組み上げ、封入などを行う

これらのグッズは、プリントしてそのまま出荷されるパターンのほか、組み立てや包装を同社で行うこともある。
仕上げ室にはこの日、16人の女性が出社し、カード型USBメモリーの組み立て、検査、封入を行っていた。訪問時は閑散期だそうで、9月から12月の最盛期には最大で60人が24時間3交代で仕上げ作業を行う。


効率化・自動化を進める欧州の会社


DEONETは1カ月前、この仕上げ部門で新たな取り組みを始めた。カード型USBメモリーの組み上げ用に、1台のロボット(アームタイプ)を導入したのだ。
このロボット、1日8時間で3000~3500個のUSBメモリーを完成させる。これは人間より若干多く組み上げられる計算という。
ロボットは導入時に初期費用が必要な一方、教育の必要はなく、個体ごとの技術差もなく、疲れず24時間働けるという利点がある。
特に給与水準が高く、社会保障の手厚い欧州では、ロボットを導入した方が最終的なコストを抑えることができるようだ。


1カ月前から、組み上げにロボットを導入。今後は自動化を推進


ヴェルジュCTOは「導入してから1カ月、まったくトラブルもなく、不良品も出しません。メンテナンスフリーで、これほどうまくいくとは思いませんでした」とロボットの導入に非常に満足な様子だった。
ロボットはこの後、5台まで増やす予定で1人の社員が管理し、24時間稼働させれば15人分以上の仕事を自動化できる計算になる。
今後、同社ではミマキエンジニアリングのUV硬化型ハイエンドIJP「UJF-7151 plus」を導入する予定で、このIJPとロボットを組み合わせて新たな仕事を開拓していくことも模索している。


企業・団体プロフィール

  • 名称DEONET
  • 業種ノベルティーグッズ製作
  • 住所オランダ アイントホーフェン
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