Customer Interview
シルバーインクを使うことで表現の幅がぐんと広がる!
誰も実現したことのないカーラッピングへ
挑戦意欲がメラメラと沸いてきます。
株式会社 デザインラボ代表取締役社長 苅谷 伊 様(Kariya Tadashi)
本社を置く岐阜県各務原市を拠点に、中京・阪神エリアを中心とする看板・広告・販促物の企画・デザイン・製作・施工およびパブリックサイン・イルミネーション等の施工管理・施工を手がける株式会社デザインラボ。なかでもカーラッピングの専門事業部・PPF事業部は、愛車へのこだわりが強い全国のカーユーザーのニーズに対応。企画・デザインから施工まで一貫して対応できる体制と、品質の高さに定評があります。
CJV300を使ったカーラッピングの作業現場にお邪魔しました。まもなく完成ですね。ここまでどのくらいの時間を要しているのでしょうか?
職人4人で昨日から取りかかり、正味12時間ぐらいかかっています。完成まで、あと3時間といったところでしょうか。施工しているのはアウディTTクーペ。車体に直線がまったくないのが特徴で、技術的に難易度の高い工程となります。
これまでこうした車体では、カッティングマシンによるマーキングとインクジェットプリンタの長所を組み合わせる方向でデザインや施工を検討してきました。今回はインクジェットプリンタ1台ですべておこなうため、
デザイン面でも、施工面でも、いわばチャレンジの取り組みとなりましたが、順調に完成に向かっています。
SS21シルバーインクを使うという点でも、初の取り組みですね。チャレンジの具体的内容をお聞かせください。
メタリックが美しく表現されるシルバーインクの個性を最大限発揮できるデザインにすることを念頭に置きました。具体的には「グラデーション」と「ハニカムデザイン」です。
グラデーションは、マーキングフィルムではできない表現。CJV300という新マシンと、SS21シルバーインクという新しいインクによって、カーラッピングの表現領域に新たな幅が出ることを証明したいと考えたのです。
また、
ハニカムデザインは三次元曲面へのラッピングにおいては、超難度といっていいパターンです。従来の技術なら選択肢からはずしますね。ハニカム(六角形)の各辺を、ずれたりよれたりすることなく美しく合わせていくのが困難だからです。今回は、それにあえて挑戦しました。
結果はご覧の通りです。
CJV300という新マシン+SS21シルバーインクは、微妙な伸び縮みに対応するメディアにプリントできるという大きな特性を持っているのです。これまでに経験したことのない収縮の感覚ですね。そのため最初は少々戸惑いましたが、慣れると手際よく貼っていけるようになり、美しい仕上がりが実現しました。
フロントの大胆なファイヤー・フレアのパターンは、
この業界のプロが見れば、一目でインクジェットプリンタを使ったラッピングだとわかります。そして、全体を見て、そのデザインに驚くはずです。プリンタでここまでできるようになったのか、と。挑戦的なパターンを複合的に盛り込むことで、デザイナーや出力の専門家などプロへの提案を強く意識したデザインとしました。
全国的なニーズに応え、多彩なカーラッピングのニーズに応えている苅谷さんにとって、CJV300+SS21シルバーインクを使った手応えはいかがでしょうか。
まず、
メタリックが予想以上によく表現されていると感じます。出力した際の色彩や輝きのバランスが非常にいいと思いますね。メタリックをベースにし、その上に色を載せてグラデーションを表現するという「ワザ」を使えるのも魅力的です。
カーラッピングの業界は、今、世界的に注目を集めています。ここ数年で、マシン、メディア、インクすべてにおいて著しい進化を遂げているのです。私たちプロも、いち早く情報をつかみつつ、車体特性やユーザーのニーズに応じた表現方法を常に模索している状況です。そうしたなかで、
CJV300+SS21シルバーインクの登場は、表現の引き出しを一気に10も20も増やしてくれたという印象があります。
新しい引き出しの中身を少し教えていただけますか?
今、考えているのは、車を宇宙船のようなメタル調のデザインにしてみたらどうだろうということです。輝きがいいので、近未来的な表現ができるだろうと踏んでいます。逆に、古い戦闘機のようなエイジングをかけた渋い表現も可能でしょうね。日本の伝統的な意匠を再現するのも、おもしろいと思いませんか。屏風や障壁画には意外に金銀が多用されています。このインクなら、微妙な輝きを表現できるでしょう。
表現方法は無限にありますよ。シルバーという一色の奥深さを余すところなく表現できるアイディアを検討し、
これまでにないカーラッピングの表現を提案していきたいですね。メラメラと挑戦意欲が沸いてきます。