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CASE02

株式会社JMC

株式会社JMCは1992年設立。溶かした金属を流し込み部品などを作成するための砂型鋳造の試作や、金属の切削、産業用のCTスキャンによる測定・検査などを行う企業。東海道新幹線の新横浜駅近くに本社があり、長野県飯田市にはコンセプトセンター(鋳造工場)を置いている。
同社は、独自のビジネススタイルと技術力で売り上げを伸ばし、2016年には東京証券取引所マザーズに株式上場している。

これまでも光造形方式や粉末焼結方式、粉末固着方式などの3Dプリンタを設備していたが、2018年6月インクジェット方式のミマキエンジニアリング製3Dプリンタ「3DUJ-553」を導入した。

渡邊CEO。3Dプリンタ「3DUJ-553」の前で
渡邊CEO。3Dプリンタ「3DUJ-553」の前で

カスタマーインタビュー

カラーは使えないと思っていた?

同社が得意とするCTスキャンは、X線により被写体の内部を撮影できるシステム。非破壊検査や内部構造の把握、3Dへのデータ変換などに使われている。従来は見ることのできなかった内部構造の把握や欠陥の抽出によって、製品開発の支援や故障原因の追究、工数削減などに役立っている。この3Dデータの扱いが、鋳造や3Dプリントに活かされている。
3Dプリンタでは、真空注型やアルミウム真空蒸着、ネジ加工など、工業品の部材試作はもちろん、人体・臓器模型など医療分野の造形も行っており、医師のシミュレーションや手術の模擬練習などに活用されている。

産業用高性能3次元CTを複数台設備しており、これらと3Dプリンタを組み合わせられる
産業用高性能3次元CTを複数台設備しており、これらと3Dプリンタを組み合わせられる

同社の渡邊CEOは「もともと、3Dプリンタはフルカラーの石膏方式を持っていました。しかし、従来は色を付けて欲しいというオーダーがありませんでした」と振り返る。
その理由は、石膏方式では大まかな色の指定はできるが、顧客の満足いく色に仕上げることが非常に困難で「だいたいピンク、まあまあ赤」程度のカラー表現しかできない。このため、同社では色付きの案件は受注しないことにしており、顧客も「自分で色を付けた方が早い」と考えていた。

以前、石膏方式の3Dプリンタでも、顧客からデータをもらい愛犬を作成したが「うちのワンちゃんに見えないどころか、犬に見えない」という厳しい評価が返ってきた。色を付けるビジネスはシビアで、塗装部隊を持ち、しっかり育てなければならず、そのための手間と投資を考え、結局、色を付けるビジネスは諦めていた。
ところが昨年、得意先から「フィギュアに色を付けた状態で納品してほしい」という要望があり、これに応えるために、フルカラーの3Dプリンタを探し始めた。
3Dプリンタは、他社からも製品の紹介があったが、「3DUJ-553」のクオリティーの高いカラー表現に魅力を感じたという。

渡邊大知CEO
渡邊大知CEO

ただ、渡邊CEOが導入を検討し、社内の担当者に可否を尋ねたところ「フルカラーはないな」「社長は何を考えているのか!」という声もあった。
しかし、担当の社員に「3DUJ-553」を見せたところ、「超高精細カラー」「ハイスピード」であるという非常に高い評価得た。

ロジカルで裏切らない

社員からもっとも評価を得たのは、出力した造形物の「見た目と感触」だったそうで、発色の良さや、データ通りの造形の上、「素直に色が付いて造形できている」ことに驚きを持って、迎え入れられた。

他社の3Dプリンタでは、造形した際の色の付け方が、細部をぼかして表現するなど、データそのままとは、とても言えない表現力だったという。
渡邊CEOも最初は「ミマキはチャンピオンサンプルを持ってきたのだろう」と思ったが、実際にデモンストレーションで造形作業を見て、その考えをあらためたという。

ミマキの担当者も「チャンピオンサンプルは、いずれボロが出るので基本的に持って行くことはしません。製品に自信をもってしっかりと説明することが大事です」と当時を振り返る。

「最初にチャンピオンサンプルを見せられて、後からがっかりするというパターンには辟易していました。ミマキさんはそういうやり方をしないので、好感を持てたことも、導入という結果につながりました」と渡邊CEO。
ミマキの説明はロジカルで丁寧、良い点と課題点をしっかり伝えられ、「3DUJ-553」のポテンシャルを確実に把握できたという。
また、サポート面でも「対応をしっかりしてくれる会社」という印象を持っており、その点でも安心して選択できた。

本人もよく似ていると言う、渡邊CEOの3Dフィギュアサンプル
本人もよく似ていると言う、渡邊CEOの3Dフィギュアサンプル

美しく強い造形物に

実際「3DUJ-553」導入後の使用感はどうだろう。
やはり、色の再現性は強力だったようだ。
顧客からの評価も高く、以前は「犬に見えない」と言われた造形も、「ウチの犬にそっくり」と言われるまでになっている。
色付け部隊を用意する必要はなく、3Dプリントした製品をそのまま引き渡すことができることから、無駄な投資をせずに一歩ビジネスが前進した。
渡邊CEOは「自社のビジネスの感覚に、時代が追い付いてきました」と現状を説明する。

また、現場からは「破損しづらいことがありがたい」と作業工程内での便利さに喜びの声が上がっている。
石膏方式では、造形後は非常にもろく、取り出す際も慎重にしなければ、一部が破損してしまうほど繊細な作業が要求される。
しかし、「3DUJ-553」では、完成してすぐにインクがしっかりと硬化しており、非常に耐久性が高い。
造形時に本体の細い部分などを支える目的で積層されるサポート材の除去も水溶性で、指定の液に浸しておくだけで、これを取り除けるため、サポート材の除去による割れや欠けといった失敗が少ない。

操作性も直感的で「スマホみたいに使える」という。
安定性も特長で、3Dプリンタを帰宅前に動かし始めて、朝には造形が終了している。失敗はほとんどなく、無人での運転を実現している。

スマホのように直感的な操作が可能という「3DUJ-553」
スマホのように直感的な操作が可能という「3DUJ-553」

3Dプリンタで何をする!?

JMCの企業ロゴに描かれているのは“オオカミ”。
渡邊CEO曰く「一匹狼で、群れない、慣れあわない」をポリシーとしている。
そんなJMCが「3DUJ-553」を導入した目的は差別化だ。
他社と異なるビジネスを展開すれば、10円、1円といった価格で他社の下をくぐるようなことをしなくてもよいのは当たり前のことだが、同社のように実現できている会社は少ない。
3Dプリンタでカラー1,000万色を表現できるのは、今のところ「3DUJ-553」だけ、この特性と、同社が持つCTスキャンや3DCADのデータ作成力、金属の鋳造・切削技術などをフル活用すれば、従来にない製品の開発にも結び付く。

JMCのロゴマークはオオカミ。独自のビジネスの象徴だ
JMCのロゴマークはオオカミ。独自のビジネスの象徴だ

用途で今、最も多いのはペットのフィギュア、それに続くのが家族写真のフィギュア化。今後増えそうなものでは、ボディビルダーなどの肉体美をかたどった立体造形の要望がありそうという。
最も多いペットのフィギュアで数万円から数十万円で販売されており、「ペットショップで犬を買ってくるより高価」な商品だが、飼い主からの注文が相次ぐ。

また、医療用の臓器・人体模型でも、フルカラーとクリアインクを搭載している「3DUJ-553」では、体の内部を透けさせて、臓器に色を付けて造形するなどで活躍しそうだ。
同社では看護師免許を持った社員がおり、医師と対等に話ながら、医療現場が求める特性をそのまま造形物で再現できる。
歯科や口腔整形、泌尿器、呼吸器内科など、さまざまな診療科で力を発揮する。

3Dプリンタで造形された臓器模型
3Dプリンタで造形された臓器模型

オペレーターが行った実験では、ヤモリをCTスキャンし、体表部分の半分を透明にし、骨をカラーで表現するといったユニークな作品もある。
渡邊CEOは「開発のためには、自由に実験してもいいと言ってありますが、さすがにこれはびっくりしました。CTと3Dプリンタを贅沢に使って、一体いくらかけてヤモリをつくっているんだと(笑)」。

CTと組み合わせて作成したヤモリ
CTと組み合わせて作成したヤモリ

担当者自慢の仕事は、「ある芸人さんのフィギュア」。
3Dプリントをテレビで紹介するとき、その芸人さんをフィギュア化した。
「クリア塗装」「明日欲しいほど短納期」という厳しい条件の中でも、芸人さん自身が驚くほどのクオリティーを発揮した。
「向こうが取りに行きたい、と言うほどの急ぎ仕事でよい作品になったのはうれしかった」と担当者もふり返る。

この「取りに行きたい」というのも重要なポイントで、同社が新横浜に本社を構えるのは、これが理由。新幹線駅のすぐそばに会社があり、新幹線に商品を持ち込んでデリバリーする。もしくは、できた製品をピックアップして、すぐに戻るという離れ業を行うケースもある。
それほど急ぎの仕事が多いこともJMCの特徴だ。

同社では今後、当面の目標として3Dプリントで、今の2倍の月産を目指す。
渡邊CEOは「3Dプリンタでのフルカラープリントのクオリティーが非常に高いという事実の周知が重要です」。また「色がついたら何が変わるのか、可能性として何が起こるのか、こういったことをお客様に提案し、使い方にストーリー性を持たせていくことが、3Dプリンタのポテンシャルを引き出すことにつながると思います」と展望を述べる。
また「三次元データ作れる人が圧倒的に少ない現状があります。記念写真や写真シール機のように、3Dデータを撮れる場所を増やしてほしいですね。そういった形で汎用化すれば、ミマキと3Dプリンタの価値が上がるのでは?」と提案も付け加えた。

企業・団体プロフィール

株式会社JMC

本社 神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-5 住友不動産新横浜ビル 1F
TEL 045-477-5757
FAX 045-471-5270
コンセプトセンター 長野県飯田市川路7502-1
TEL 0265-27-5501
FAX 0265-27-5502
URL https://www.jmc-rp.co.jp/

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※1:2017年8月現在 当社調べ

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