テスト作図が正常にプリントされないのですが

  • テスト作図の異常例として、下記の“a-g”の様に大きく分けて7つの現象が挙げられます。

a】バラ抜け
数本のノズルがまばらに抜ける状態
(クリーニングなどで抜けの位置が移動する時など)
・何らかの原因でインク経路内又はノズル内に空気が入ってしまい、その空気が排出されない時などに起こります。
・ワイパが消耗し、先端が丸くなってくると起こります。
・ワイパ先端に乾いたインクやゲル状インクが付着していると起こります。




【b】特定箇所のノズル抜け
常に同じ箇所のノズルが抜けている状態
・ノズル内に異物が入り込んでいる可能性があります。
(異物:ホコリ、糸くず、インクミスト等)
ヘッドギャップを3.0mm以上で使用し、インクミストが発生しやすい状況でプリンターを使用したり、糸くずやホコリの出やすいメディアにプリントした際に発生する現象です。
・メディアとヘッド面が衝突した場合などに、ノズルに傷が付いたり、メディアに擦れてノズル面がダメージを受けてしまうこともあります。




【c】ドカ抜け
隣り合うノズルが大きな塊になって数本同時に抜けている状態
・インク経路中で気密漏れが起きている可能性があります。
・クリーニング時にキャップ内で発生した泡がはじけた場合にも発生し易くなります。




【d】混色(1)
色が混ざっている状態
・混色した色が比較的濃い場合、ノズル面にインクミストやインク滴が付着している可能性があります。
・ワイパが消耗し、先端が丸くなってくると起こります。




【e】混色(2)
混色した色が完全に混ざった色をしており、まとまった範囲で混色している状態
・クリーニング時などにキャップ内で混色した廃インクがノズルの中に逆流している恐れがあります。
・ワイパ、キャップが汚れている可能性があります。




【f】飛行曲がり(1)
前後左右にばらつくが各吐出ラインはほぼ平行に吐出されている状態
・ノズル面に糸くずの様なゴミが張り付いていたり、インクの膜等で汚れていることが考えられます。ヘッドギャップを3.0mm以上で使用し、インクミストが発生しやすい状況でプリンターを使用したり、糸くずやホコリの出やすいメディアにプリントした際に発生する現象です。
・ノズルは正常であってもヘッドギャップが高すぎてインクが真っ直ぐに着弾せず、この飛行曲がりになってしまう可能性があります。




【g】飛行曲がり(2)
飛行曲がり(1)に比べ、吐出されたインクが不安定な状態(不安定な状態:カール状、点線、半吐出、大きく曲がった線、等)
・ノズル面又はノズル内に異物が入り込んでいる可能性があります。(異物:ホコリ、糸くず、インクミスト等)
・ヘッドギャップを3.0mm以上で使用してインクミストが大量に発生したり、ホコリや糸くずが出やすいメディアに印字した際に起こる現象です。
・ヘッド面がメディア面に擦れてノズル面がダメージを受けてしまうこともあります。




印字作業が終了しても機械の電源は切らないでください。ノズル抜け、混色の原因になります。
[Q:一日の作業終了後に機械の電源を切ってもいいですか]をご参照ください。

【復旧手順】
1
環境設定(温度、湿度、ホコリ)が仕様の値になっているかご確認ください。



2
クリーニングを実行してください。
“ノーマルクリーニング”2回、“ハードクリーニング”2回を実行して結果をご確認ください。

3
[ST.MAIN]キーを押し、[キャリッジアウト]を実行し、下記のことを確認してください。

a. ワイパに損傷があった場合は交換、汚れがあった場合は清掃してください。

b. ワイパの中心に切り欠きが入っている場合はワイパゴムが古いタイプですので切り欠きの無いものへ交換してください。(「品番:SPA-0171、品名:ワイパーキット」で発注可能です。)



c. キャリッジが移動した際、ノズル抜け・ノズル異常が発生しているヘッドのキャップ上にインクが溜まっていないことをご確認ください。
(写真の様にキャップ内にインクが溜まっていた場合は弊社テクニカルコールセンターにご連絡時にお伝えください。)



d. キャップゴムが汚れていないかご確認ください。
写真の様に少量のインク汚れであっても、キャップの「ふち」でインクが固まると、クリーニング時などにキャップがヘッド面に密着せず、「インクを吸引出来ない」=「クリーニングの機能が果たせない」ことになり、ノズル抜けを復旧できないことがあります。
汚れていた場合は「メンテナンスクロス」※、又は添付の「クリーンスティック」に洗浄液を染み込ませて汚れを拭き取ってください。

※「メンテナンスクロス」は品番:SPC-0677、品名:「メンテナンスクロス」で300枚/setで注文できます。

注意)メンテナンスクロス以外の布はダスト、糸くず等がキャップ内に入り込み、クリーニング時などにヘッド面に張り付き、吐出に悪影響がありますので使用しないでください。



e. ヘッド周辺に付着したインクを、クリーンスティック又はメンテナンスクロスに洗浄液を浸したもので拭き取ってください。
※重要:ヘッド面は絶対に擦らないでください。ヘッド面を擦るとノズルの中にごみが入ったり、ヘッド表面に傷をつけてしまい、ヘッド交換が必要になる恐れがあります。



4
[ST. MAIN] ボタンを押し、 [ノズル センジョウ] を選択、実行してください。
この機能はキャップ内に洗浄液を満たし、キャップして放置することで、「キャップ上」「ヘッド面」に固着したインク汚れを柔らかくして浮かし、清掃する方法です。

5
[ST.MAIN]ボタンを押し、[ノズル センジョウ2]を選択、実行してください。
この機能は、洗浄液を浸したメンテナンスクロスをヘッドのノズル面に当て、付着したインクや埃を除去します。
[ノズル センジョウ2]実施時は本体に添付されている下図のノズル洗浄ツールをキャップの上にセットして使用してください。
手順は取扱説明書-「第4章」-「キャッピングステーションのメンテナンス」をご参照ください。



※[ノズル センジョウ2]時の放置時間は1~30分(1分単位)の範囲で選択できます。(推奨放置時間は10分です)

[ノズル センジョウ2]時に使用していただく洗浄液は次の通りです。
お使いのインク種類により異なりますので適切な洗浄液をご使用ください。



※「洗浄液ボトルキットA29」と「水性洗浄液2Lパック」には同一の洗浄液が入っております。

※「水性洗浄液2Lパック」をご使用の際は、洗浄液を別売品の「洗浄液詰め替え用ボトル」(1Lボトル2本入り)(品番:SPC-0695)に詰め替えてお使いください。

6
※「洗浄液ボトルキットA29」と「水性洗浄液2Lパック」には同一の洗浄液が入っております。

※「水性洗浄液2Lパック」をご使用の際は、洗浄液を別売品の「洗浄液詰め替え用ボトル」(1Lボトル2本入り)(品番:SPC-0695)に詰め替えてお使いください。


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