株式会社ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、代表取締役社長/小林 久之)は、大判ディスプレイ製作などのサイングラフィックス業界等に向けて、従来のJFXplusシリーズに比べて約2.5倍の最高速度となる60㎡/hを実現したLED-UV方式大型フラットベッドインクジェットプリンタ「JFX500-2131」を、2012年9月10日より発売開始いたします。
◎概要
より速く、より美しく。
ヘッド、インク、LEDユニットを新開発し、進化し続けるミマキの「いまの到達点」をここに。
●より速く! 最大60㎡/h、ホワイトインク使用時でも45㎡/hの高速プリントを実現
●より美しく! ミマキ独自のヘッドコントロール技術で、他の追随を許さないハイクオリティプリント
●より高い信頼性! ホワイトインク循環システムとインク脱気モジュールを搭載し、より安定した稼働を実現
●より快適に! ユーザー視点で考えぬかれた多彩な機能を搭載
●よりエコに! 省電力・長寿命のLED-UV方式 & ボトル方式のインク供給でエコに貢献
◎主な特長
1. 最大60㎡/h、ホワイトインク使用時でも45㎡/hの高速プリントを達成
・新開発プリントヘッド
プリントヘッド個数、ノズル数を刷新し、効率的にインクを噴射する2インチヘッド6基を3スタガ配列(※1)。ホワイトインクを使用した場合でも45㎡/hを実現し、これまでにないスピードを実現しています。
※1 1ヘッド=1,280ノズル(320ノズル×4列)、合計7,680ノズル(1,280ノズル×6基)
・新開発高速UVインク:LUS-150(※2)
優れたインクコストを実現しつつ、60㎡/hの高速UVプリントでも硬化性に優れた新開発UVインク:LUS-150を同時リリースします。LUS-150は、耐候性が良く、折ったり曲げたり等の後加工時にもインク皮膜が割れにくい柔軟性(※3)があり、プリント後のタック感(ベトつき感)も少ないという優れた特長を併せ持ちます。
また、従来のミマキ純正UVインク(LH-100、LF-140)も選択可能で、素材や用途に応じて各種UVインクをお選びいただけます。
種類 | 4色高速UVインク LUS-150【NEW】 | 高発色硬質UVインク LH-100(※4) | 6色グラデーションUVインク LF-140(※4) |
カラー | |||
特長 | 高速プリントに最適な硬化性と150%の柔軟性を持ちつつ、低コストを実現した新開発UVインク | 耐擦過性や耐薬品性が高く、発色、色彩再現性に優れた硬質UVインク | ライト色を加えた6色対応でグラデーション表現に優れた柔軟UVインク |
柔軟性 | ○ | × | ○ |
※3 LUS-150およびLF-140の柔軟性能はプリントする素材により異なります。必ず事前に試験をお願いします。※4 LH-100およびLF-140をお選びの場合、本機のもつプリント速度を最大限に活用しきれない場合があります。
・新開発LED-UVユニット
LED-UVユニットを刷新し、LEDでは不安視されていた硬化効率を改善。長寿命&省電力、さらには発熱量が少なく熱変形や熱変色しやすいメディアにも安心してプリントできるLEDならではのメリットはそのままに、高速UVプリントが可能です。
2. 精度を高め2ptの文字が判読可能に。美しさを極めた最小4plのバリアブルドット。
フラットベッドの左右両側に高精度リニアスケールを搭載した独自の送り制御技術「IMS制御」(※5)により、インクの着弾精度が向上しました。これにより、例えば2ptの極小文字でも判読可能になる(※6)など、極めて精度の高いプリントが可能になります。
また、一度に3種類のドロップサイズにインクを打ち分けるバリアブルドット機能を搭載し、しかもその最小ドロップサイズは驚きの4pl(ピコリットル)。4色モードでも、より自然で粒状感がなく、滑らかで艶やかなグラデーション描写を実現します。
※5 IMS = Intelligent Microstepping System
※6 メディアにより判読困難な場合があります。
3. バンディング軽減に力を発揮するマスクパターン:「MAPS」搭載
JFX500-2131には2つのマスクパターンを搭載。ノーマルマスクパターンに加えて、バンディングを効果的に抑制する「MAPS」(※7)を選択することができます。階調的なマスクパターンでパスを生成しながらプリント&UV硬化するので、バンディングが目立ちにくくなります。
※7 MAPS = Mimaki Advanced Pass System、
MAPS選択時は、プリントスピードが約10%低下します。
4. より信頼性の高いプリンタ稼働に貢献する先進機能
・ホワイトインク循環機能:「MCT」
ホワイトインクを定期的に循環させることで顔料の沈殿を効果的に抑制するMCT(※8)を搭載し、トラブルを未然防止するとともに、マシンの立ち上がりから安定した出力を実現します。また、MCTはインク廃液の抑制にも貢献し、環境的にも経済的にも優れた運用が可能です。
※8 MCT = Mimaki Circulation Technology、MCTはホワイトインクでのみ作動します。
・インク脱気モジュール:「MDM」
インク脱気モジュール「MDM」(※9)を搭載。気泡が原因のノズル詰まりを軽減し、インクの吐出信頼性が向上します。また、未脱気のインクをボトルで供給できるので、より安価なインク提供が可能になりました。
※9 MDM = Mimaki Degassing Module
5. 環境にやさしく機能を洗練
・UV硬化プリントは、VOCがほとんど発生しないエコロジープリント方式・
新開発LED-UVユニットは、従来のものに比べ硬化効率をアップ。パワフルでありながら省電力&長寿命です。
・いずれのUVインクも、供給方式に大容量ボトル方式を採用し、廃棄物排出量の低減に貢献します。
6. ユーザー視点で考えぬかれた多彩な機能
・位置合わせのわずらわしさを解消するレイアウトピン
フラットベッドにメディアをセットする際には、「プリント面に対してメディアが傾いていないか」「原点は合っているか」などのシビアな位置合わせが必要とされていました。
そこで本機には、このわずらわしさを解消するピンとスケールをご用意。ピンを基準にメディアを固定して傾きを解消し、スケールでメディアの配置を確認してからプリンタ設定を行うことで、ズレなく思い通りにダイレクトプリントできます。
・リバースプリント機能
「カラー⇒白」、「白⇒カラー」などのプリント順序を「RasterLink6」(標準添付ソフトウェアRIP)で指定することで、最も効率的なプリント工程が自動的に選択され、オペレーターの負担を軽減するとともに、作業効率の大幅な向上に貢献します。
・ノズルリカバリー機能
ノズル抜けが発生し、メンテナンス機能を使用しても症状が改善されない場合でもプリント画質を一時的に回復します。これまではダウンタイム(稼働停止時間)となっていたサービスマンが到着するまでの間も、クオリティを落とすことなくプリンタを稼働させ続けることができます。
※10 ノズルリカバリー機能は稼働継続のための一時的な障害回避機能であり、回復できる程度にも限りがあります。
7. 使いやすさと高機能を両立した専用ソフトウェアRIP:「RasterLink6」を標準添付
・直感的でわかりやすい操作性
せっかくの高機能ソフトも使いこなすのが難しければ意味がない・・
RasterLink6は、わかりやすさと使いやすさに徹底的にこだわりました。より美しく、より高度な仕上りを、どなたにでも使いこなせるカンタン操作で引き出せる“みんなのソフトウェアRIP”です。
・ホワイトインク3層プリントに対応
カラー、ホワイト、カラーなどの3層プリントを一度に行うことができます。透明メディアへのプリント時にカラー本来の美しさを再現するホワイトインクでの下打ち処理を、ズレなく高精度に仕上げます。
・バリアブルデータに対応した差し込み印刷機能搭載
Microsoft Excelなどで作成した名簿をデータベースとして、宛名などのバリアブルデータを差し込み印刷できます。
・プリント予測時間やインク使用量などの稼働状況をメールでお知らせ
プリント完了時やインク切れなどのエラー発生時には、予め登録しておいたPCアドレスや携帯アドレスにメールで通知します。「あと5分でプリント完了」や「もうすぐインク切れ」などの事前通知も行われるので、プリンタの稼働中断を未然に防ぐことができます。
・Webアップデート機能に対応
RasterLinkPro5でご好評をいただいたWebアップデート機能に対応。プログラムアップデートやプロファイルダウンロードをWeb経由で簡単に行うことができます。
◎主な仕様
項 目 | JFX500-2131 仕様 | |
---|---|---|
プリントヘッド | オンデマンドピエゾヘッド(6ヘッド/3スタガ配列) | |
最大プリント速度 | 4色モード(CMYK) :60㎡/h (600×600dpi、4P、Bi/Hi) ホワイトモード(CMYK+W) :45㎡/h (600×600dpi、4P、Bi/Hi) | |
作図分解能 | 600×600dpi、600×900dpi、900×1,200dpi、1,200×1,200dpi | |
インク | 種類 | LUS-150【NEW】、LH-100、LF-140 |
インク循環システム | MCT (Mimaki Circulation Technology)によるホワイトインク循環 | |
インク脱気モジュール | MDM (Mimaki Degassing Module)による脱気処理 | |
対応メディア(W×D×H / 重量) | 2,100×3,100×50 mm / 50kg/㎡ | |
UV装置 | LED-UV方式 | |
メディア吸着装置 | バキューム装置による吸着固定 (X方向に4分割した吸着制御が可能) | |
動作環境 | 温度(15℃~30℃)、湿度(35~65%Rh)、粉塵(一般事務所相当) | |
入力電源、消費電力 | 単相 AC200-240V 50/60Hz、2.4kVA以下 | |
外形寸法(W×D×H) / 重量 | 4,200×4,710×1,510mm / 1,400kg |
◎標準価格
15,000,000円 (税込価格:15,750,000円)
※ 専用ソフトウェアRIP「Raster Link 6」を同梱
※ メディア吸着固定用のバキューム装置を標準装備
◎出荷開始
2012年9月10日
◎販売目標
100台/年間
◎展示会のご案内
JFX500-2131を「Sign & Display Show 2012」に出展し、実演を交えた披露を行います。
ぜひ会場で実機をご確認ください。
開催期間: 2012年9月13日(木)~9月15日(土)
会場: 東京ビッグサイト 西展示棟 西3、4ホール
公式サイト: http://www.tokobi.or.jp/sds2012/
◎お問い合わせ先
株式会社ミマキエンジニアリング
IR・広報部 阪井 大志
長野県東御市滋野乙2182-3
TEL:0268-64-2281 / FAX:0268-64-2285