3.2MグランドフォーマットLED-UV硬化インクジェットプリンタ
『仕事の幅を広げる3.2mUV』
株式会社ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、代表取締役社長/小林 久之)は、3.2m幅LED-UV硬化インクジェットプリンタ「UJV55-320」を2016年4月より販売開始いたします。「UJV55-320」は、UV光(紫外線)を照射することで硬化する特殊なUV硬化インクでプリントする3.2m幅Roll to Rollタイプのインクジェットプリンタです。UV光を照射すると瞬時に硬化するUV硬化インクは、一般的な水性・溶剤インクのように乾燥時間を必要とせず、プリント後即座に加工や施工が行えます。また、インクはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに加え、ホワイト、ライトシアン、ライトマゼンタの7色を搭載可能(※1)。ホワイトインクは、透明メディアへのプリントやカラーとの2層、3層の積層プリントで意匠性の高いプリントが可能になります。ライトシアン、ライトマゼンタインクは淡色時の粒状感やグラデーションのトーンジャンプを抑制し、美しいプリントを実現します。UV硬化インクの特長を活かした即納プリントや、ホワイトインクを使ったウィンドウサイン、UV2層、3層プリント、内照式看板と、仕事や、用途に合わせた最適なプリントが行えます。
※1:インクセットは4色(C,M,Y,K)/ 6色+ホワイト(C,M,Y,K,Lc,Lm,W)の2種類から購入時に選択可能
近年、空港、駅、商業施設などに設置される大型の屋内看板において内照式サインの利用が定着しております。要因としては、光源に長寿命で電気代も安いLEDが使用されるようになったこと、それに伴い環境に配慮したイメージを与えられることなどが挙げられます。また、UV硬化インクは、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compound)を含まないため、プリント時、プリント後に匂いが少なく作業者への環境負荷も少なく、施工後も環境負荷の少ないエコなサインの作成が可能になります。さらに、受理層の無いメディアにもプリントが可能、乾燥時間が不要でプリント後すぐに後加工、施工が行え、制作時間を大幅に短縮できる等の利点があります。
今回発表する『UJV55-320』は、隠蔽性の高いUV硬化インクを搭載することで内側から光を当てた時にも美しい発色を実現し、瞬時に硬化するインクの特長を活かした「カラー」+「ホワイト」の2層プリント、「カラー」+「ホワイト」+「カラー」の3層プリントといった意匠性の高い表現が可能です。また、プリント中に内照式看板での仕上がりを確認できるLEDライトを搭載。その場ですぐに仕上がりを確認することでプリントミスによるメディアの無駄を減らし、生産効率を改善します。3.2m幅のLED-UV硬化インクジェットプリンタとしては価格を抑えながら、60m2/h(※2)のプリント速度を実現すると共に、プリント品質は特許を取得したディザ処理技術『MFD1』をはじめとした独自技術を搭載し『美しいプリント』を実現します。さらに、ノズル抜けの発生時には、自動で抜けの検出からクリーニングを行い、クリーニングで復旧しない場合は代替ノズルの設定を自動で行う連続運転ソリューションを搭載。突発的なトラブルでも仕事を止めず生産性を維持します。
※2:4色インクセット 高速モード 300×600dpi 4Pass バナープリント時
『UJV55-320』は高いコストパフォーマンスを実現し、あなたの「仕事の幅を広げる」3.2m幅LED-UV硬化インクジェットプリンタです。
UJV55-320|製品ページ
◎概要
- 高付加価値プリントを提供するホワイトインク
・透明メディアにホワイトインク、カラーインクを組み合わせることで意匠性が高い高付加価値プリントをご提供します。
・UV硬化インクは他インクに比べ表面皮膜が厚くなる特性があり、内照式看板で使用した際にも有色部分の光の透過を抑え、発色が良い美しい仕上がりを実現します。さらに、ホワイトインクを搭載することでカラー+ホワイト+カラーの3層プリントが可能。内部のライトを点灯しない昼と、点灯する夜の両方で美しい色味表現をご提供します。 - 内照式看板の仕上がりをプリントしながら確認
プリント中に内照式看板としての仕上がりを確認出来る『確認用LEDライト』を搭載。プリント中に後ろからLEDライトで照らすことで実際に施工した時に近い状態での仕上がりを確認できます。 - 3.2m LED-UVプリントによる高い生産性
・乾燥時間を必要とせず、施工、後加工がすぐ行えるので制作時間をトータルで削減します。
・高速モード(300×600dpi 4Pass バナープリント時)60m2/hの高速プリントを実現。
・3.2m幅を活かしたTwinロールプリント機能を搭載。 - 美しいプリントを止めない安定稼働ソリューション
ノズル抜けの検出から復旧までを自動で行い、安定して美しいプリントが可能になります。『NCU』がノズル抜けの検出からクリーニングを自動で行います。クリーニングでも復旧しない場合は『NRS』が自動で代替ノズルを設定してプリントを再開します。ノズル抜けによるメディアのロスを最少に抑え、生産を自動で継続します。 - 美しく高級感があるプリントを実現するミマキ独自の画質コントロール技術
・特許を取得した独自のディザ処理『MFD1』を搭載した純正RIPソフトウエア『RasterLink6』で美しいプリントを実現します。
・バンディング、色ムラを軽減する『MAPS4』を搭載。
・高い着弾位置精度を実現する『波形コントロール』
◎特長
1.高付加価値プリントを提供するホワイトインク
1)意匠性を高めるホワイトインク
透明メディアへのプリント時に、カラーインクの下地としてホワイトインクを使用することで色鮮やかな色彩表現が可能になります。また、カラー+ホワイト+カラーの3層でプリントすることで、どちらから見てもカラーが美しいウィンドウサインが作成できます。さらに、ホワイトを単色で使用することでシックな意匠性の高い加飾も可能になり、幅の広いサイン提案が可能になります。
2)昼も夜も美しい内照式看板
UV硬化インクは、ソルベントインク等の他インクに比べ表面皮膜が厚くなり、内照式看板で内側から光を当てた際にも発色がよく美しい仕上がりになります。さらに、ホワイトインクを搭載することで、カラー+ホワイト+カラーの3層プリントが可能です。通常、UV効果のカラーインクのみを複数層重ねて隠蔽性を高めようとすると、内照をOFFにしている昼間にカラーが強く出すぎて全体的に暗い色味になってしまいます。しかし、『UJV55-320』は、3層プリント時にホワイトを間に挟むことで昼間でも本来の美しい発色を実現します。用途、設置場所、データに合わせた美しい内照式看板の提案が可能になります。
― 内照式看板断面図 ―
※画像をクリックすると拡大表示します。
2.内照式看板の仕上がりをプリントしながら確認
プリント中に内照式看板としての仕上がりを確認出来る『確認用LEDライト』を標準搭載。巻き取る前に、実際に施工する環境に近い状態で確認が行えるため、プリントミスや、データ不良などの不具合が発生した場合にもすぐにプリントを停止し、メディアの無駄を最小限に抑えられます。また、プリントと同時に確認が行えるため、プリント後の確認時間を短縮し、生産性を向上させます。
3.3.2m LED-UVプリントによる高い生産性
1)乾燥時間不要のUV硬化インク
UV硬化インクは、UV光(紫外線)を照射することで瞬時に硬化するため、プリント後の乾燥工程が不要になります。プリント後すぐに後加工や施工を行えるため、制作時間を短縮し生産性を高めるとともに、短納期の仕事にも対応が可能になります。
2)高速モード60m2/hの生産性
バナー向け高速モードで60m2/hのプリント速度を実現します。メディア種、解像度に合わせてプロファイルをご用意し、仕事に合わせた最適なプリントと生産性をご提供します。
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3)Twinロールプリント機能
3.2m幅の作図範囲を活かし、2本のメディア(210mm~1,524mm)に同時プリントが可能(※3)です。2つの仕事を同時にこなせて生産性を向上します。2つのメディアの間隔は自動で読み取るため操作も簡単、また、幅違いのメディア(210mm~1,524mm)のセットも可能。
※3:Twinロールは必ず同一種類のメディアをご使用下さい。
4.連続運転をサポートする連続運転ソリューション
あなたの代わりにプリント中のノズル抜けを自動で検知・復旧するアシスタントのような存在です。
『NCU』がノズル抜けの確認からクリーニングを行います。クリーニングでも復旧しない場合は『NRS』が自動で代替ノズルを設定してプリントを再開、連続出力時のノズル抜けによるメディアのロスを最少に抑えます。
1)自動でノズル抜けを検出、解決する
『NCU(Nozzle Check Unit)』
ノズルの状態をセンサーが自動で検出します。ノズル抜けを発見した場合は、自動でクリーニングを実行しノズル抜けの解消を行います。クリーニングでもノズル抜けが解消しない場合は、『NRS』を起動しプリントを継続させます。ノズルのチェックは転送ファイルごとに行います。
2)生産を維持するための
『NRS(Nozzle Recovery System)』
クリーニングしても改善されないノズルトラブルはサービスマンによる修理が必要になり、それが終わるまではプリンタを停止する必要がありました。『NRS』は『NCU』が発見し、クリーニングでも改善できなかったノズル抜けを別のノズルで代替してプリントします。サービスマンによる修理を待つ必要なく生産を再開できます(※4)。
※4:プリントモードによってNRSを使用できない場合があります。
3)ホワイトインクのプリント品質を維持する『MCT(Mimaki Circulation Technology)』
ホワイトインクを定期的に循環させることで顔料の沈殿を効果的に抑制する『MCT』を搭載。トラブルを未然に防止するとともに、プリンタの立ち上がりから安定したプリントを実現します。また、『MCT』はインク廃液の抑制にも貢献し、環境的にも経済的にも優れた運用を後押しします。(※5)
※5:MCTはホワイトインクのみに搭載しております。
5.ミマキ独自の画質コントロール技術
1)MFD1(Mimaki Fine Diffusion 1)
インクジェットプリンタでプリントする際には、画像データをプリント用データに変換するディザ処理が必要になります。ディザ処理には一般的にパターンディザ処理と誤差拡散処理がありますが、それぞれ特有のノイズが発生する恐れがあります。プリントデータにノイズが発生するとプリンタの性能が高くても色ムラやトーンジャンプなどが発生します。
当社では、パターンディザ処理と誤差拡散処理のハイブリッドでディザ処理を行う『MFD1』を開発し特許を取得(※6)。標準RIPソフトウエア『RasterLink6』に搭載することでディザ処理時のノイズを少なくし、色ムラやトーンジャンプの少ない美しいプリントを可能にします。
※6:特許番号:5230816
2)MAPS4(Mimaki Advanced Pass System 4)
通常、パスの境界は直線になるため、少しのズレにより横シマが出るバンディングや、色ムラの原因になります。当社ではパスの端を拡散させ、境界線をグラデーションのようにすることで、バンディングや色ムラの発生を軽減する『MAPS』を開発し当社製品に搭載してきました。UJV55-320には、パスの端を拡散させるアルゴリズムを進化させた『MAPS4』を搭載。長尺出力時や、高速プリント時にも美しいプリントを継続して行えます。
3)波形コントロール
インクは色によって比重、粘度が異なります。吐出時の波形を最適にコントロールすることで、インクを真球に近い状態で真っ直ぐに吐出。真円に近い形でメディアに着弾させることで高画質を実現します。高い着弾精度を活かし、最小7plから最大36plのドットサイズを印刷条件に合わせて自動で選択することで、高画質で高精細な美しいプリントから、生産性を求められる高速プリントまで状況に応じて最適なプリントを可能にします。
◎主な仕様
UJV55-320 | ||
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プリントヘッド | オンデマンドピエゾヘッド(4ヘッドスタガ配列) | |
プリント分解能 | 300dpi、600dpi、900dpi、1,200dpi | |
ヘッド高さ | 4段階(1.7mm / 1.9mm / 2.6mm / 3.3mm) | |
最大作図幅 | 3,200mm | |
最大メディア幅 | 3,250mm (ロールホルダ使用時:1,620mm×1) (ロールホルダ使用時(Twinロール):1,524mm×2) |
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最小メディア幅 | 210mm (Twinロール 210mm×2本) |
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インク | 種類/色 | LUS-120 (C,M,Y,K,Lc,Lm,W) |
容量 | 1Lインクボトル マシン最大インク容量は各色3L | |
メディア厚み | 1.0mm以下 | |
ロール外径 | 大巻繰Φ250mm以下 / ロールホルダΦ180mm以下 | |
ロール重量 | 大巻繰100kg以下 / ロールホルダ18kg以下 | |
インターフェイス | Ethernet 1000BASE-T / USB2.0 | |
電源仕様 | AC200~240V±10% 50/60Hz ±1Hz 18A以下 | |
消費電力 | 4.3kW以下 | |
動作環境 | 使用可能温度:20℃~30℃、湿度35~65%Rh(結露なきこと) | |
外形寸法(W×D×H) | 5,410mm×995mm×1,440mm(インク供給ユニットを除く) | |
重量 | 910kg(インク供給ユニットを含む) |
※記載の仕様、デザイン、寸法などは、技術改善等により予告なく変更する場合があります。
◎販売価格
950万円(税別)
◎販売開始
2016年4月
◎販売目標
150台/年間(全世界)
◎お問い合わせ先
株式会社ミマキエンジニアリング
グローバルマーケティング部 所 康武
長野県東御市滋野乙1628-1
TEL:0268-64-2281 / FAX:0268-80-0041