ベルト搬送方式ダイレクト捺染インクジェットプリンタ 高速レンジモデル
Pro series
Tiger-1800B / Leopard-1800B / Fox-1800B
株式会社ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、代表取締役社長/池田 和明)は、『Pro series』として、イタリアのラ・メカニカ社が開発したテキスタイル・アパレル向けベルト搬送方式ダイレクト捺染インクジェットプリンタ『Tiger-1800B』、『Leopard-1800B』、『Fox-1800B』の3機種の販売を2016年9月より開始いたします。
当社グループが全株式を取得することにより子会社化を予定しております、イタリアのラ・メカニカ社は、高速のハイエンドモデルを中心としたテキスタイル捺染インクジェットプリンタを開発・製造・販売する有力メーカーです。これまで当社は、中速モデルからエントリーモデルを中心にテキスタイル捺染インクジェットプリンタの製品ラインナップを拡充してまいりました。今後そのラインナップに、ラ・メカニカ社が開発したハイエンドモデルを加えることにより、テキスタイル・アパレル市場において、生産地で求められる大規模生産、消費地近くで求められる小規模生産の両面に対応できる圧倒的な製品力を有することになります。
今回販売開始いたします『Pro series』は、高品質なプリントへと導く高い安定性と高精度なプリント技術を基盤に、スピードと美しさを追求した高速レンジモデルです。当社の中速デジタル捺染インクジェットプリンタ「Tx500-1800B」(最高プリントスピード140m2/h(※1))と、2016年4月に発表した高速デジタル捺染インクジェットプリンタ「MM700-1800B」(最高プリントスピード800m2/h(※2))の中間となるプリントスピードを備える3機種をラインナップいたしました。最高プリントスピード390m2/h(※3)を誇る『Tiger-1800B』は、その生産スピードを活かし、これまでアナログ印刷で行われていたような大量生産に対応したモデルです。『Leopard-1800B』は、サンプル作成から小ロット生産まで幅広い用途でお使いいただけます。『Fox-1800B』は、プリントヘッドを4基にすることで「Leopard-1800B」からさらに価格を抑え、省スペース化したモデルです。
「Pro series」は、ベルト貼り付けローラーやシワ検知センサー、ジャムセンサーによる安定した布搬送機構をはじめ、安定したインク吐出を可能にする脱気モジュールを搭載するなど、高い設計技術による安定したプリント稼働を実現いたしました。さらに多彩な布の種類や状態を考慮し、プリント後の収納方法に対応する繰り出しや巻き取りユニット等も充実させ、お客様の仕事の内容や設置環境に合わせた最適な製品システムをご提案してまいります。
※1:ドラフトモード 300×300dpi 2pass
※2:ドラフトモード 300×300dpi 2pass
※3:高精細モード 600×600dpi 1pass 生地幅1,500mm
◎概要
- 武器になる高速プリント。速度が異なる3機種をラインナップ
Tiger-1800Bは16基、Leopard-1800Bは8基、Fox-1800Bは4基のプリントヘッドを搭載。速度が異なる3機種から、仕事内容に合わせたプリントスピードをもつプリンタをお選びいただけます。
Tiger-1800B | 最大390m2/h(※3)、標準220.5m2/h(※4)を実現。プリントヘッド8基を2列スタガ配列に配置 プリントスピードの速さを活かし、これまでアナログ印刷で行っていたような大量生産用途でお使いいただけます。 ※3:高精細モード 600×600dpi 1pass 生地幅1,500mm ※4:高精細モード 600×600dpi 2pass 生地幅1,500mm |
Leopard-1800B | 最大244.5m2/h(※5)、標準127.5m2/h(※6)を実現。プリントヘッド8基をインラインに配置 サンプル作成から、小ロット生産まで幅広い用途でお使いいただけます。 ※5:高精細モード 600×600dpi 1pass 生地幅1,500mm ※6:高精細モード 600×600dpi 2pass 生地幅1,500mm |
Fox-1800B | 最大240m2/h(※7)、標準130.5m2/h(※8)を実現。プリントヘッド4基をインラインに配置 サンプル作成から、小ロット生産まで幅広い用途でお使いいただけます。プリントヘッドを4基にすることでLeopard-1800Bからさらに価格を下げ、省スペース化いたしました。 ※7:高精細モード 300×300dpi 1pass 生地幅1,500mm ※8:高精細モード 300×300dpi 2pass 生地幅1,500mm |
- 高速プリントを支える、信頼性と安定性
・「ベルト貼り付けローラー」により、シワやタワミの無い安定した布搬送を実現。さらに「シワ検知センサー」、「メディアジャム検知センサー」を搭載。プリントヘッドとメディアの接触や巻き込みを回避し、プリントヘッドのダメージを最小限にとどめます。
・脱気モジュールを搭載することにより、インク内の気泡を除去。ノズル抜けを防ぎ、安定したインクの吐出を可能にします。
・自動クリーニング機構を備えたワイパーを1ヘッドにつき1個搭載。洗浄時間を短縮するとともにヘッド内混色を防ぎ、安定したプリントへと導きます。 - 美しさを追求した高精度な画質コントロール
インク種・プリントモードごとに最適なドロップサイズで打ち分け、滑らかなグラデーションを表現する「バリアブルドット機能」を搭載。3段階のサイズで打ち分けることができる“高精細モード”(※9)と、4段階のサイズで打ち分けられる“高濃度モード”(※10)から選択が可能です。
※9:高精細モード:4/7/12plの3段階ドロップでプリントできます
※10:高濃度モード:4/7/12/18plの4段階ドロップでプリントできます - 用途に合わせて選べる、充実のオプション内容
布の種類や状態、プリント後の収納方法に対応する繰り出し、巻き取りユニットをオプションとしてラインナップ。畳み布、ジャンボロール用の繰り出しユニットや振り落としユニットなど、仕事に合わせたご提案が可能です。 - 低ランニングコストを実現する10kgインクタンク
10kgのインクタンクを採用し、ランニングコスト削減に貢献。長時間の連続稼働をサポートします。
◎主な特長
1.武器になる高速プリント。速度が異なる3機種をラインナップ
ヘッドの数、配列を変え、プリントスピードの異なる3機種をラインナップいたしました。仕事の内容に合わせてお選びいただけます。また、インクを最小4plから最大12plの3段階のドロップサイズで打ち分けられる“高精細モード”と、最小4plから最大18plの4段階で打ち分けられる“高濃度モード”の2種類を用意。選択したモードによってプリントスピードが異なります。
1)Tiger-1800B
Tiger-1800Bは、16基のプリントヘッドを搭載し、8基を2スタガ配列することで、最大390m2/h(※11)、標準220.5m2/h(※12)の高速プリントスピードを実現しました。
※11:高精細モード 600×600dpi 1pass 生地幅1,500mm
※12:高精細モード 600×600dpi 2pass 生地幅1,500mm
Tiger-1800B ヘッド構成イメージ
Tiger-1800B プリント速度(生地幅1,500mm)
2)Leopard-1800B
Leopard-1800Bは、8基のプリントヘッドをインライン配列で搭載。最大244.5 m2/h(※13)、標準127.5m2/h(※14)のプリントスピードで高生産を後押しします。
※13:高精細モード 600×600dpi 1pass 生地幅1,500mm
※14:高精細モード 600×600dpi 2pass 生地幅1,500mm
Leopard-1800B ヘッド構成イメージ
Leopard-1800B プリント速度(生地幅1,500mm)
3)Fox-1800B
Fox-1800Bは、4基のプリントヘッドをインライン配列で搭載。最大240m2/h(※15)、標準130.5m2/h(※16)のプリントスピードでプリント可能です。プリントスピードは、高速・標準①・標準②・高画質の4つからお選びいただけます。
※15:高精細モード 300×300dpi 1pass 生地幅1,500mm
※16:高精細モード 300×300dpi 2pass 生地幅1,500mm
Fox-1800B ヘッド構成イメージ
Fox-1800B プリント速度(生地幅1,500mm)
2.高速プリントを支える、信頼性と安定性
1)安定した布搬送機構
ベルトにメディアの貼り付けを行う「ベルト貼り付けローラー」を搭載。メディアを2本の貼り付けローラーの間に、S字に通すことでシワやタワミを防ぎ、安定したメディア搬送を実現します(図1)。さらに、布をベルトに貼り付ける際にシワが発生してしまった場合も、プリントヘッドが通過するキャリッジエリア入り口で事前に検知する「シワ検知センサー」と、プリントヘッド稼働部での布のシワやタワミを高感度センサーで検知する「ジャムセンサー」を搭載。シワ検知センサーとジャムセンサーのダブルチェックで、プリントヘッドとメディアの接触や巻き込みを回避し、ヘッドのダメージを最小限にとどめます。
図1:メディア搬送イメージ
2)脱気モジュールと循環機構で最適なインク状態を維持
インク内に気泡が発生すると、気泡がクッションの役割を果たし、インクを押し出す力が伝わらず、結果としてノズル抜けを引き起こす可能性があります。「Pro series」では、本体内部に内蔵された脱気モジュールでインクの気泡を除去し、常にインクを循環させることで、安定したインク吐出が可能な状態を維持できます。
脱気モジュールイメージ
3)自動ワイパークリーニング搭載
ヘッドのクリーニング開始時と終了時に、ヘッドをクリーニングするワイパーに自動で洗浄液が吹き付けられます。クリーニング開始時の自動洗浄によってヘッドのクリーニング効果を向上。また、終了時の自動洗浄によってワイパーの汚れを除去し、日々のメンテナンスの負担が軽減します。1ヘッドにつき1個のワイパーでクリーニングするため、洗浄時間を短縮するとともに、より丁寧なクリーニングができ、ヘッド内の混色やノズル抜けなどのトラブルを軽減します。
3.美しさを追求した高精度な画質コントロール
インクの種類、プリントモードに合わせた最適なドロップサイズで打ち分けてプリントできる「バリアブルドット機能」。大きさの異なるインクドットを組み合わせてプリントすることで、粒状感の少ない滑らかな高品質プリントが実現します。「Pro series」では、4/7/12plの3段階サイズで打ち分けられる“高精細モード”と、4/7/12/18plの4段階サイズで打ち分けられる“高濃度モード”から選択可能。高精細モードは細い線など細かいデザインデータや淡色プリントの際に、高濃度モードは単色ベタなど濃度が求められるプリントの際に最適なプリントモードです。
バリアブルドットイメージ
4.用途に合わせて選べる、充実したオプション内容
プリントする布の種類や状態、プリント後の収納方法を合わせて選択できるオプション設備をラインナップ。お客様の生産工程に合わせたご提案が可能です。
1)繰り出しオプション
①ロールメディアセンタリングユニット
センタリング装置、テンションバーを搭載したロールメディア用繰り出しユニットです。
②ジャンボロールユニット
長尺のロールメディア生地をプリンタにセットすることを可能にするジャンボロールユニット。繰り出しにも巻き取りにも使用することが可能です。
※Fox-1800Bではご利用いただけません。
2)乾燥巻き取りオプション
大型ヒーターユニット + 振り落としユニット (Tiger-1800B専用)
- 大型ヒーターユニット
Tiger-1800B専用の大型ヒーター装置。電気ヒーターを使用した乾燥方式となります。
- 振り落としユニット
乾燥後の布を巻き取らずに運用したい場合に向けて、振り落としユニットをご用意いたしました。プリント、乾燥後の生地を受け箱内に畳みながら布を送っていきます。
※大型ヒーターにのみ取り付け可能です。
5.低ランニングコストを実現する10kgインクタンク
大容量の10kgインクタンクを搭載することで低ランニングコストを実現し、長時間の連続運転をサポートします。さらにレーザーセンサーでインクの液面を検知し、インク残量をチェック。インク残量が少なくなると、オペレーションPCにアラームが表示され、オペレーターにお知らせします。
◎主な仕様
項 目 | Tiger-1800B | Leopard-1800B | Fox-1800B | |
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プリントヘッド | 16ヘッド (8ヘッド2スタガ配列) |
8ヘッド (インライン配列) |
4ヘッド (インライン配列) |
|
プリント分解能 | 600dpi | 600dpi | 300dpi | |
プリントスピード (生地幅:1,500mm) |
最大390m2/h(※17) 標準220.5m2/h(※18) |
最大244.5m2/h(※19) 標準127.5m2/h(※20) |
最大240m2/h(※21) 標準130.5m2/h(※22) |
|
最大作図幅 | 1,850mm | |||
最大メディア幅 | 1,900mm | |||
イ ン ク |
種類 | 反応 / 酸性 / 昇華 / 顔料 | ||
容量 | 10kgインクタンク | |||
インクセット | 反応:C,M,Y,K,Or,Bl,R,Lk 酸性・昇華・顔料:未定 |
|||
搭載可能 インク数 |
8色 | |||
セット可能紙管径 | 2inch | |||
ロール外径 | 400mm | |||
ロール重量 | 100kg以下 | |||
インターフェイス | USB 2.0 / Ethernet | |||
電源仕様 | 3相 380V ±10%、本体65A以下 ヒーター40A以下 | |||
動作環境 | 使用可能温度:20℃~25℃、湿度35~65%Rh | |||
外形寸法 (W×D×H) |
本体: 5,250×2,350×2,000mm ヒーター: 2,825×1,300×980mm |
本体: 4,600×2,150×1,800mm ヒーター: 2,825×1,300×980mm |
本体: 4,200×2,100×1,850mm ヒーター: 2,565×800×1,000mm |
|
重量 | 本体:5,120kg ヒーター:805kg |
本体:3,450kg ヒーター:805kg |
本体:2,800kg ヒーター:250kg |
※17:高精細モード 600×600dpi 1pass ※18:高精細モード 600×600dpi 2pass ※19:高精細モード 600×600dpi 1pass ※20:高精細モード 600×600dpi 2pass ※21:高精細モード 300×300dpi 1pass ※22:高精細モード 300×300dpi 2pass ※記載の仕様、デザイン、寸法などは、技術改善等により予告なく変更する場合があります。
◎販売予定価格
未定
◎販売開始
2016年9月
◎記事に関するお問合せ先
株式会社ミマキエンジニアリング
営業本部プロモーショングループ 所 康武
住所:長野県東御市滋野乙1628-1
TEL:0268-64-2281 / FAX:0268-80-0041