明確な他社との差別化で価格競争に陥ることのない1台 耐久性や施工性の高さを生かして、新しいビジネスへ挑戦:株式会社フナミズ刃型製版様

課題
改善
従来のシールでは透明部分の反射が目立ち、直接印刷したような自然な仕上がりが難しかった。フラットベッドUVプリンタも検討したが、治具製作の手間や曲面への対応、他社との差別化に課題があった。
「UJV300DTF-75」の導入により、透明な余白を残さず、直接印刷したような自然な仕上がりを実現。曲面を含むさまざまな素材への加飾が可能になり、高い耐久性と施工性を生かした新たなビジネス展開にも取り組んでいる。

導入した製品

明確な他社との差別化で価格競争に陥ることのない1台
耐久性や施工性の高さを生かして、新しいビジネスへ挑戦
―― シール印刷の刃型・製版会社が語るUJV300DTF-75による競争力強化

シール印刷に欠かせない刃型、製版、版下をワンストップで提供する、1980年創業のフナミズ刃型製版。得意先の印刷会社が保有する設備に合わせて、ムラの少ない刃型や、再現性の高い版を一括で手掛けることを強みに、これまで多くの支持を集めてきた。印刷会社にとって発注が一度で済む点はもちろん、刃型と版のズレも防ぎ、トータルコストを大きく削減するなど、シールの印刷・加工を縁の下から長年支えている。

2008年には、簡易校正や小ロット対応を望む顧客の声を受けて、新規事業としてオンデマンド印刷に着手。当時、シール業界ではデジタル印刷がほとんど普及していない中、製版で培ったAdobe Illustratorによるデータ作成技術を生かし、他社に先駆けてインクジェット出力を取り入れることに決めた。設備投資に当たっては、「正直何も分からない」という中、商社のアドバイスをもとにミマキエンジニアリングの溶剤プリンタ「CJV30-60」を導入。これが同社にとって功を奏する。

主要顧客の印刷会社から、発色の良さと耐候性を想定以上に評価され、小ロットのシールだけでなく、屋外用ステッカーなどといった新規案件を次々に受注していく。結果、15年以上も主力機として稼働を続けるなど、CJV30によって仕事の幅を広げてきたという。

現在では、シール印刷でもインクジェット出力が台頭する中、さらなる他社との差別化を図るため、2025年10月にはUV-DTFプリンタ「UJV300DTF-75」を業界でいち早く導入。ここからは、同機がシール印刷でどのような役割を果たすのか、その事業構想について、製造部 デジタルオンデマンドシール課長の中村典良氏に話を聞いた。


製造部 デジタルオンデマンドシール課長の中村典良氏

製造部 デジタルオンデマンドシール課長の中村典良氏


― まず、UV-DTFに対する印象を聞かせてください


最初に知ったのは、たまたま1年前に訪問した展示会でした。率直に、とても面白い! と感じました。もともと、10年ほど前からUVやレーザープリンタ向けの転写フィルムには興味を持っていたものの、作業が難しい上、コストもかかることから、仕事では成り立たないと諦めていました。

しかし、シールの透明な部分は、「光が反射してしまう」とクライアントからは嫌われがちです。特に、企業ロゴなどは顕著で、直接印刷したような仕上がりを求められます。ですから、過去にフラットベッドUV機の導入も検討しましたが、治具をつくる手間も生まれる上、複雑な曲面には対応できない。そもそも、既に多くの競合他社が保有しているので、当社の差別化には繋がらないんですよね。こういった課題がUV-DTFプリンタならば、いとも簡単に解決できると期待しました。

その後、設備投資に向けて情報収集を進めていたところ、ミマキが6月に発売するという話を聞き、それだったら購入しようと決めた流れですね。

― 具体的に、どうしてミマキからUVDTFプリンタを導入しようと決めたのでしょう?

いくら面白い印刷技術と言っても、最初から複数台を導入するのは冒険ですよね。とはいえ、1台で仕事を回そうとすれば故障などのリスクが頭をよぎります。そういった場合に、ミマキは抜群に安心できるんです。まず数カ月単位で待たされる心配はありません。連絡を入れれば、遅くとも翌日までに対応してくれます。

この点は、初めてCJV30を入れてから15年以上、変わらず信頼を寄せています。そんな安心感は、新しい印刷技術であるUV-DTFプリンタを導入する上で欠かせない要素だと判断しました。単純に聞こえるかもしれませんが、例えばヘッドの交換で連絡も取れないような事態を想像すると、決して笑えないですし、軽視できないポイントになりますよね。


2025年10月、東京・板橋の舟渡工場に導入されたUV-DTFプリンタ「UJV300DTF-75」

2025年10月、東京・板橋の舟渡工場に導入されたUV-DTFプリンタ「UJV300DTF-75」


― UJV300DTF-75の性能に対する評価はいかがでしょう?


各メーカーのUV-DTFプリンタと比較して、UJV300DTF-75 が耐久性や施工性に最も優れていると評価しました。当社では、主なUV-DTFによる事業展開として、顧客からデータを支給いただき、そちらをプリントした転写シートを納品していく予定です。UJV300DTF-75の仕上がりでしたら、実際にシートを素材へ貼る作業は、クライアントサイドにお任せできると判断しました。

つまり、既存事業の刃型や製版などと同じく副資材のように、印刷会社をはじめとする企業へ提供していく構想です。このため、簡単にインクが素材から剥がれたり、そもそも定着しなかったりしては、クレームも避けては通れなくなります。まだ、これから認知が広がっていく印刷技術ですので、他メーカーによってはそのようなケースも見てきました。この点も、UJV300DTF-75は頭ひとつ抜いている印象で、そういった懸念もいらないと実感していますね。

― なるほど。UJV300DTF-75ならば、出力後の転写シートを納品し、実際に素材へ貼る作業は顧客に任せられると考えたのですね

はい。誰でも貼れる施工性の高さや、粘着力の強さを生かさない手はないです。UV-DTFの仕組みは、シンプルに転写シートを素材に貼って剥がすだけですから、当社でWeb上に解説動画を用意し、そちらを見てもらえば十分に理解していただけるかなと感じていますね。素材が曲面でも、多少の慣れで十分に対応できるようになると考えています。

顧客としても、すぐに自分で素材に貼って確かめることができるため、私たちで思い付かないような商材も生まれると思いますね。当社のWeb上でも、「今まで印刷できなかった素材へ対応できる最新技術」と打ち出し、UV転写シールという商品名で積極的に訴求していく構えです。


導入後の10月から、社内で各種サンプルを作成。ヘルメット、コップ、ケース、プレートはもちろん、紙器や革の加飾にも成功し、手応えを感じているという。

導入後の10月から、社内で各種サンプルを作成。ヘルメット、コップ、ケース、プレートはもちろん、紙器や革の加飾にも成功し、手応えを感じているという。


― 導入後の使い勝手はどのように感じていますか?


それが、驚くほどにCJV30と変わらない操作感なんですよね。大まかに言うと、UJV300DTF-75は糊付きフィルムのセパータを剥がしながら出力した後、アプリケーションシートを自動で貼り付ける構造で、溶剤プリンタとは使い勝手が本来全く違うはずなのに、ほとんど差を感じない。

これまでのUV-DTFプリンタと異なり、アプリケーションシートを手作業で貼り合わせる必要もなく、たった1度のプリントで全てを完結してくれるなど、圧巻です。

― 最後に、今後の展望を聞かせてください

今回、明確に他社との差別化を図りたいと考え、UJV300DTF-75を導入しました。他社と同じ土俵で勝負していても、価格競争に陥りがちな昨今です。同機は、そういった状況を一変できる、今までにない面白い1台だと思っています。

この面白さを当社の武器に変え、新規顧客からの引き合いに繋げていき、既存事業の売り上げも底上げしていけたら嬉しい限りですね。もし、「UJV300DTF-75は気になっているけど、すぐに導入するのは躊躇してしまう」と考えているようでしたら、まずは当社でお試しいただけたらと思います。ぜひ、気軽にご相談ください。


さらに、オリジナルシャンパンやサイリウムなどの分かりやすい推し活グッズも用意。人の手で握るような細い取っ手でも、容易に転写シートを貼れると評価する

さらに、オリジナルシャンパンやサイリウムなどの分かりやすい推し活グッズも用意。人の手で握るような細い取っ手でも、容易に転写シートを貼れると評価する


企業・団体プロフィール

  • 名称株式会社フナミズ刃型製版
  • 業種ゼンマイ刃製造、ビク型製造、版下作成、デザイン、小ロットサンプルシール作成 他
  • 住所埼玉県朝霞市栄町3-3-25
  • 電話番号048-465-2140
  • URLhttps://www.hagata.co.jp/

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