株式会社ラボ東京(東京都新宿区)

課題
改善
デジタルへの完全移行に合わせ、アナログに負けないデジタルプリントを実現したい。
インクジェットプリンタの導入で写真ライクなクオリティを探求。

インクジェットプリンタを武器に サイン&ディスプレイ業務を拡大。


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株式会社ラボ東京(東京都新宿区)
業種:総合ラボ業(写真撮影・加工・仕上げ全般、屋内外展示広告物の制作・施工、データベース製作など)

導入機器:マルチユースプリンタ「JV4シリーズ」 ソルベントインクジェットプリンタ「JV3シリーズ」

左:技術部長 小林美文さん
右:技術部課長 元井克紀さん


アナログからデジタルへ。激変する写真業界


東京・市ヶ谷の防衛省の目と鼻の先にある同社。昭和53年の創業後、麹町や銀座に営業拠点を広げ、カラープリントとデュープを2本柱にアナログ写真の世界を牽引してきた。とくに銀座営業所は大手広告代理店をはじめとするマスコミ各社の窓口として機能。長きにわたってクリエイティブシーンの第一線を支え続けてきたわけである。

そうした中で同社は、平成8年には麹町営業所を、平成16年に銀座営業所を市ヶ谷本社に統合。業務におけるデジタル機能全般を本社に集結させた。技術部長の小林美文さんは事の経緯についてこう話す。

「時代とともにインターネット等のインフラが進み、クライアントに近い場所で仕事をする意味合いが薄れてきました。また、入校もデジタルデータに様変わりし、そのやり取りもインターネットがあれば事足りてしまう時代です。当社はとくに、カラーネガからのプリントを得意としてきましたが、デジタル化の波によりアナログの仕事が成り立ちにくくなり、ここ数年のうちに、会社の体制も業務も大きく変化しました」


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「デジタル化の時代」といわれて久しいが、写真業界ほど激変したところはないだろう。デジタルカメラの誕生・普及とともに写真の概念そのものが大きく変わり、いまやカラープリントは一部の写真愛好家たちの世界となってしまった。

「デジタル化の時代を予見していた当社では、すでに13年前からデジタル機器の導入を図り、平成19年末に完全移行しました。そこで目指したのがアナログに負けないデジタルプリントを実現すること。当社独自に『DTP』(デスク・トップ・プリンティング)と名付け、これまで培ってきた色表現をとことんまで突き詰めています」


展示広告物の制作は、写真業界の“隣の仕事”


従来のカラープリントの仕事には、パネル加工が付きものである。展覧会やイベント等で使う展示パネルの製作は“お家芸”ともいえ、サイン&ディスプレイの業務はその延長線上にあった。展示広告物の制作は創業当時から業務の1分野として存在し、デジタル化に移行してからは従来にも増してサイン&ディスプレイの業務に重きを置くようになったという。巷にはサイングラフィック関連の会社が数多く存在するが、その中で同社の強味は色表現に対するこだわりとクオリティの高さである。


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「インクジェットプリンタの導入に際して一番心配だったことは、写真ライクなクオリティが出せるかどうかでした。デジタルに切り換える際、社内でMacintoshを操作していた人材が担当するのがもっとも手っ取り早い方法でしたが、あえてカラープリントの現場にいた技術部の社員に一任しました。その理由は色表現こそが当社の生命線だと考えたから。機械の操作はいずれ覚えますが、色を見極めるスキルは一朝一夕では身に付きません」と小林部長は話を続ける。最初に導入したインクジェットプリンタはアメリカ製で、その後は Mimakiと同業他社の製品に切り換えた。数年前、マシンの増設という形でJV4・JV3を初めて導入。他社製品と併用する形で使っていたが、平成19年8月にはすべてのマシンがMimaki製品に置き替わることとなる。

ヘビーユーザーから見たマシンの性能

「取り引きのある出力センターの中にMimaki製品を導入しているところがあり、仕上がりを見て『すごいマシンだな』と感じていました。その予備知識があってMimaki製品を検討したわけですが、当社では新しい機器を導入する際、市販されているすべてのマシンで同一のデータを使い、画質・出力スピード等を試します。結果としてもっともクオリティが高かったのがJV4・JV3でした」

同社では新機種導入の際、ちょっと意外な視点からもマシン性能を推し量っている。

「当社にとってインクジェットプリンタは毎日使う機械です。マシントラブルは命取りにもつながり、画質や印刷スピードに加えて、マシンを支えるスタンドの材質、ヘッドを動かしたときの安定性も重要視しました。そしてもう1つ大切なのはサービスサポート体制。万が一のとき素早く対応してくれるかも大きなポイントで、Mimakiのカスタマーサポートはとても頼りになると感じています」


最後に現場でマシンを動かす技術部課長の元井克紀さんに、使い勝手を含めた感想を聞いた。


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「画質や印刷スピードに不満はありません。安定性もいいのでマシンの信頼度は高いですね。当社はウィンドウディスプレイを手がけることが多く、PETなどに白インクを打つケースが多々あります。カラーの下地として白を打つときと、白単体で打つ割合は半々ぐらいで、とくにJV3が大いに活躍してくれています。白単体で打つケースの多いウィンドウ系の仕事は、他社ではあまり請け負っていないようで、ディスプレイ業務の1分野として需要が増加。展示広告物制作の柱の1つになりました」


企業・団体プロフィール

  • 名称株式会社ラボ東京
  • 業種総合ラボ業(写真撮影・加工・仕上げ全般、屋内外展示広告物の制作・施工、データベース製作など)
  • 住所東京都新宿区本塩町21番地 ラボ東京ビル(本部)
  • 電話番号03-3357-5288
  • URLhttp://www.labtokyo.co.jp/
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