四国最大級のアクリルグッズ工場が、アームロボ「M2COA」2台で働き方改革へ:マルショウ株式会社様

課題
改善
人気アニメのアクリルグッズなどのOEM案件が急増し、ロットの多い仕事は社員が残業して対応。人口が少ない地域であり求人を出しても応募が来ず、仕事量の多さに対して人手が足りない状況が続いていたため改善が必要であった。
補助金を利用して約3分の1の金額でM2COAを2台購入し、アクリルキーホルダーの1日あたりの生産数は約3倍に増加。夜勤は完全にゼロになり、生産性のアップ、人手不足を解消した。

導入した製品

M2COA」「UJF-7151 plusII」を導入いただいているマルショウ株式会社様の事例が、オーダーグッズ情報誌『OGBSマガジン』 Vol. 98(2025年9月号)に掲載されました。

以下に掲載された記事を原文のままご紹介いたします。

四国最大級のアクリルグッズ工場が、アームロボ「M2COA」2台で働き方改革へ
地方工場の人手不足を救ったロボ「人件費ゼロ、生産性UPで満足です」

「必死に営業して仕事を取っても、現場の人手が足りない。求人をしても田舎なのでそう簡単には見つからない。人手がいればもっと売上げを伸ばせるのに……」。

愛媛県四国中央市のアクリルグッズ製作工場・マルショウ(株)。UVプリンター17台、レーザー加工機12台を所有する四国最大級のプリント工場だ。仕事量の多さに対して人員が少なく、日常的に残業が発生していることに、同社の吉田茂喜統括部長は悩んでいた。

「四国中央市は人口8万人の小さな町。パートさんを1人雇うのも一苦労です。そんな中、人気アニメのアクキー、アクスタなどOEMの案件が急増しました。当社はプリント工場としては後発。会社の信用を築くため、納期の短い案件も受けていました。納期当日の朝4時に製作が終わり、急いで納品した日もありました」。

生産部門のオペレーターはパートを含めて約10人。パートに長時間の残業は任せられず、ロットの多い仕事は社員で残業するしかない。吉田部長も本業務は営業や発注だが、生産現場にいることが多かった。

「本業務が終わっても、次は大量のアクリルグッズ製作が待っていると思うと、気が重かった。1日が長く感じました」(吉田部長)


マルショウ(株)の吉田茂喜統括部長(左)と業務部の西川将弘氏(右)。「ミマキが開発したロボットなら使い勝手も良さそうと思いました」(西川氏)。

マルショウ(株)の吉田茂喜統括部長(左)と業務部の西川将弘氏(右)。「ミマキが開発したロボットなら使い勝手も良さそうと思いました」(西川氏)。


人間の手のように繊細 アクキーの質も十分


そのことを長年付き合いのあるミマキエンジニアリングに相談すると、アームロボ「M2COA」を紹介された。アクリル板を専用の台にセットするだけで、プリントからアクリル板の運搬、積載まで自動でおこなってくれるという。

マルショウが「ロボットなんかに任せられるのか?」と半信半疑だったため、ミマキは貸し出しを提案。実際に使ってみると、良い方向に裏切られた。アームロボの動きが人間のように繊細で、完成したアクリルキーホルダーの質が予想以上に高かったのだ。

人気アニメのグッズを扱うマルショウにとって、品質は重要。その水準をアームロボはクリアするどころか、より丁寧に仕上げてくれた。

生産面での効果もすぐに表れた。「M2COA」貸し出し前後でのアクリルキーホルダーの日産数を比べると、貸し出し前は284個で、貸し出し後は459個。生産数は1.7倍に増加した。大ロット短納期の案件にも余裕を持って対応できるようになり、夜勤も完全になくなった。


「アクリルキーホルダー1万個を2週間で」という大ロット短納期の案件も、M2COAがあれば積極的に受けられるという。

「アクリルキーホルダー1万個を2週間で」という大ロット短納期の案件も、M2COAがあれば積極的に受けられるという。


「夕方にアクリル板を大量にセットし、朝出社するとプリント工程が終わっている。夜間も真面目に仕事をしていたのだと思うと、愛着すら湧いてきます」(吉田部長)。

また、これまでは「プリンター5台×オペレーター1.5人」で1つの案件を回していたが、M2COAがあれば「プリンター 2台×M2COA 1台」で足りるように。アームロボがオペレーター1人以上の働きをしている。

「ここ数年、良い人材を採用するのに苦労していたが、ロボットで対応できると分かり今後も安心。人の場合は採用後の教育も長期的ですが、ロボットならその心配もない。今後、人件費がどんどん高くなることを考えると、遅かれ早かれロボットに頼る日は来ていたと思います」(吉田部長)。


アクリルグッズの製作例

アクリルグッズの製作例


補助金で出費3分の1に
「ハードル高くない」


貸し出し期間中に効果が感じられたので、助成金を利用し2台導入することに決めた。M2COAの価格は850万円。同社は県の補助金「物価高騰対策給付金」を利用し、出費を約3分の1に抑えた。

「補助金の申請自体は誰でもでき、ハードルは低いと感じた」と吉田氏。パッケージ製品なので、ミマキエンジニアリングにセットアップまで全て任せられる点も導入の後押しになったという。

これまでアームロボを一度も使ったことがなかったマルショウだが、2台の導入に踏み切った理由について吉田部長は、
「貸し出し期間の段階で、長時間の残業の心配はなくなり人手不足の課題は解決できそうだと感じました。生産性も上がっていましたが、2台あればさらに効率を上げられると思ったんです。2台入れる価値は十分にある。オペレーターも同じ意見でした」。


アームロボを導入することで、アクリル板のセットからプリント、プリント済みのアクリル板の積み上げまでが自動化できる。オペレーターの仕事は無地のアクリル板を専用の台に積むだけ。

アームロボを導入することで、アクリル板のセットからプリント、プリント済みのアクリル板の積み上げまでが自動化できる。オペレーターの仕事は無地のアクリル板を専用の台に積むだけ。


「M2COA」を2台使用した場合、生産数は1日868個。アームロボの台数と生産性がちゃんと比例している。UVプリンターも増設し、現在は計17台。この設備環境を営業時に言うと、大きな仕事を任されやすくなったという。

「『アクキー1万個を2週間で』という、これまで躊躇していたような大ロット短納期の案件も、自信を持って受けられるようになりました。」(吉田部長)。

こうしてマルショウの人手不足はロボットよって解消された。現在、吉田部長は経営管理に集中でき、オペレーターはプリント中に別の仕事を並行できている。

「生産性アップや人手不足の解消だけでなく、従業員に余裕が生まれたことが嬉しい。本当に導入して良かったです」。


マルショウ(株)は「M2COA」1台に対し、「UJF-7151 plusII」2台を配置

マルショウ(株)は「M2COA」1台に対し、「UJF-7151 plusII」2台を配置


企業・団体プロフィール

  • 名称マルショウ株式会社
  • 業種キャラクター製品のOEM事業、水引の製造
  • 住所愛媛県四国中央市妻鳥町1435
  • 電話番号0896-58-2472
  • URLhttps://www.marushou-mizuhiki.jp/

導入した製品

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