今まで出せなかった色が表現できる高い再現性:株式会社中川ケミカル様

課題
改善
作品の再現性が高い多色機が欲しい
オレンジとライトブラックを含めた8色搭載の「JV330-160」を導入。高い再現性に加えて、仕上がりの速さ、稼働の安定感、RIPソフトの使いやすさに高い評価。

導入した製品

JV330-160」を導入いただいている株式会社中川ケミカル様の事例が、サイン・ディスプレイ業界情報誌『POPEYE』 No. 269(2024年2月号)に掲載されました。

以下に掲載された記事を原文のままご紹介いたします。


「今まで出せなかった色が表現できる高い再現性。導入から半年、トラブルなく安定稼働しています」


テクニカルセンターテクニカルアドバイザー・斎藤康隆氏

テクニカルセンターテクニカルアドバイザー・斎藤康隆氏


「カッティングシート(CS)」で”切って貼る”文化を業界に定着させた(株)中川ケミカル。同社は1975年、前身であるサイン製作会社・(株)中川堂の新素材開発部が分離独立する形で創業。装飾用シートの製造販売をメイン事業にスタートを切った。

現在ではカッティングシートのほか、スリガラス調シート「フォグラス」、本物の素材を使用した装飾シート「マテリオ」をはじめ、各種インクジェットメディアもラインアップ。また、町の美観や良いデザインへの啓蒙活動として、デザインアワード「CSデザイン賞」を2年に1度開催している。

同社では自社製品への出力・検証のため、約15年前からインクジェットプリンターを活用。主に著名人のアートやアワード受賞作品などデザイン性の高いビジュアルを出力している。

昨年6月  、同社では(株)ミマキエンジニアリングの最新エコソルベントプリンター「JV330-160」を導入。中川ケミカル担当者に、採用の経緯や使用感を聞いた。


左からテクニカルセンター長・椎名太一氏、営業企画部・進士大介次長、テクニカルセンターテクニカルアドバイザー・斎藤康隆氏、営業企画部プロモーション課デザイナー・平野明氏(以下敬称略)

左からテクニカルセンター長・椎名太一氏、営業企画部・進士大介次長、テクニカルセンターテクニカルアドバイザー・斎藤康隆氏、営業企画部プロモーション課デザイナー・平野明氏(以下敬称略)


― 普段どのような出力をしていますか


進士:当社はシートメーカーであるため、一般的な広告物・サインを手掛けることはまずありません。自社製品と組合わせ、あくまで表現の一つとしてインクジェットプリンターを活用しています。

平野:ショールームであるCSデザインセンターで行う企画展では、アートや作品をいかに見せるかが重要です。どのメディアにどういう形で出力し、作品を再現するかを相談しながらデザインしています。当社の「C-001A」という透明フィルムに、最高画質モードで出力するケースが多いですね。


(株)中川ケミカルのCSデザインセンター

(株)中川ケミカルのCSデザインセンター


23年8月24~27日の3日間、建築家・野井成正氏の追悼展をCSデザインセンターで実施。壁面・床に同氏の原寸大設計図面のスペースやドローイングなどを「JV330」のモノクロ出力で表現した。

23年8月24~27日の3日間、建築家・野井成正氏の追悼展をCSデザインセンターで実施。壁面・床に同氏の原寸大設計図面のスペースやドローイングなどを「JV330」のモノクロ出力で表現した。


― 「JV330」導入の経緯は?


椎名:直近まで「JV300」を使用していました。白インク搭載モデルで、非常に重宝していたのですが、作品の再現性の点から多色機が欲しくて。他社機を含め様々なプリンターを検討・検証した結果、昨年6月にMimakiさんの最新フラッグシップモデルである「JV330」の導入を決定しました。

齋藤:決め手は、オレンジとライトブラックを含んだ8色機はとても満足のいく発色だった点です。筐体もしっかりしており、安定感があります。MimakiさんのRIP「RasterLink7」は細かい部分まで設定・調整できるため、狙った色を出せる点も高評価です。また、インクは在庫の保管や発注の面倒がありますが、「JV300」とインクを共用できることも導入の後押しとなりました。

― 運用から半年が経ちました

齋藤:今まで出せなかった色が出るというのは本当に快適です。発色・色域・彩度が、専門外の方が一見してもわかるくらいレベルが高いです。生産性は度外視していたので導入前は気にしていませんでしたが、印刷スピードが速いですね。今までと同等かそれ以上のクオリティで出力する際、仕上がる時間が短縮されています。

椎名:導入から今まで「JV330」は非常に調子良く動いており、一度もMimakiさんのサポートを呼んでいないんですよ。現在テクニカルセンターでは、再現度重視なら「JV330」、白を使うなら「JV300」と使い分けて運用しています。


「流山おおたかの森S・Cグラフィックアワード2023」で空間グラフィック部門大賞を受賞した原木梢氏の作品「オオタカのモリ」を実地で再現。透明装飾用シート「IROMIZU」に「JV330」で出力した。

「流山おおたかの森S・Cグラフィックアワード2023」で空間グラフィック部門大賞を受賞した原木梢氏の作品「オオタカのモリ」を実地で再現。透明装飾用シート「IROMIZU」に「JV330」で出力した。


― 今後の展開について


進士:当社では、”デザイン”に特別な思いを持って事業展開しています。表現の幅を広げるためにも、今後クリアや白インクの活用は掘り下げたい分野です。また、企業としては“環境対応”が必須になってきている今、出来る事を模索しています。Mimaki様には、ユーザーである私どもの意見・要望を吸い上げ、期待以上の製品をこれからも市場に出してくれる事を楽しみにしております。


企業・団体プロフィール

  • 名称株式会社中川ケミカル
  • 業種看板装飾諸材料の製造販売/合成樹脂の製造、販売及び合成樹脂成形加工業…他
  • 住所東京都中央区東日本橋2-1-6
  • 電話番号03-5835-0341
  • URLhttps://nakagawa.co.jp/

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