アート印刷株式会社 ロジスティックスセンター(神奈川県川崎市):CFL-605RT

課題
改善
少量・小型のステッカーやシール、商談用のダミー商品の作成を外注すると割高になりやすく、時間効率も悪かったため、内製化用に小型のカッティングプロッタを探していた。
CFL-605RTでの小ロット製作により大幅なコストダウンを実現。誰でも簡単に使えるため非常に重宝している。内製化により製作~発送までの進捗が把握しやすくなり、社内ストレスも大幅に減った。また、これまで営業が手作業で作っていた企画サンプルをCFLが肩代わりすることで業務の効率化と提案力の向上にも繋がった。

導入した製品

売りに役立つ販促物を少量で


同社物流部のM.Y.さんとS.O.さん

同社物流部のM.Y.さんとS.O.さん

CFL-605RT導入の決め手

  • 時短・コストダウン
  • 販促物の提案営業に活用

少量POP内製化で時短・コストダウン


導入された「CFL-605RT」

導入された「CFL-605RT」

CFL-605RT」の導入は2017年9月。当時、東京都港区芝の本社に設置されていた大型のオンデマンド印刷機(レーザープリンタ)との組み合わせを考えての導入だった。機種選定では小型で取り回しがよく、本体価格も自社の作業環境にあっていたことからこの機種が選定された。導入後は、オンデマンド印刷機とともに神奈川県川崎市にあるロジスティックスセンターに設置し、現在活用が進んでいる。

用途でもっとも多いのはPOP、このほかでは商談用ダミー商品として、カップとフタや箱などのサンプル作成も多くの仕事を受けている。
また、ラベルも100枚~400枚程度の少量を作成する場合にはオンデマンド印刷機と「CFL-605RT」を選択する。家電売り場などで使用される静電吸着タイプのステッカーも難なくカットでき、「非常に重宝している」という。

同社物流部のS.O.さんは「ダミー作成も抜き屋さんに外注した場合、割高になりやすく、印刷して、抜いて、戻すまでに1日から2日かかっていました。『CFL-605RT』の導入により、だいたい1日半が短縮されています」と話す。


CFL-605RTの導入によって「コストが全く違ってきます」とM.Y.さん

CFL-605RTの導入によって「コストが全く違ってきます」とM.Y.さん

また、同社物流部係長のM.Y.さんは「菊半で1000枚なら抜型屋さんにお願いしますが、それより少量・小型であればカッティングプロッタで加工します。外注した場合、刃型の保管代も数万円かかるので、コストが全く違ってきます」と比較する。

ステッカーやシールの外注と内製の境目は、製品のサイズにもよるが約500枚。オンデマンド印刷機はA3ノビまで対応するが、抜き加工業者の機械では小さなサイズの仕事になり、先方も効率が悪いのだ。製作から発送までの距離感が近いため、製作物の上がり具合や時間的な余裕も分かりやすく、社内のストレスも大幅に減った。


アート印刷では、カッティングの仕事はパート社員が担当している。パート社員はカッティングプロッタの横で、アッセンブリなどの他の作業をしながら合間に手差しでシートを設置していく。
「一度使い方を指導すれば、だれでもすぐに使える」とS.O.さん。


売れる販促物に貢献


「作り甲斐を感じますね」とS.O.さん

「作り甲斐を感じますね」とS.O.さん

「CFL-605RT」の導入で起こったのは生産の効率化だけではない。
同社では、ブランドオーナーから直接受注する仕事もあり、M.Y.さんは「ブランド側が気づかない課題をこちらから提案できるようになりました」と分析している。

そもそも導入を検討し始めたきっかけは、ブランドオーナーからの少量の印刷物の発注が増えていたこと。販売店では店舗スペースに限りがあることから、掲出できるPOPや什器等などは選ばなければならない。一方、ブランドオーナーは、販売店に販促物を使ってもらわなければ意味がない。このため、ブランドオーナーは同じものを大量に作るより、少量でも売り場に置いてもらえる販促物を求め始めていた。そこに「CFL-605RT」のカッティングが役に立った。


引き出し式の取り出し口がある什器

引き出し式の取り出し口がある什器

例えば、販促物を依頼された際には、これまでは企画書での提出だったが、企画書通りにプリントしカットしたサンプルを数点持ち込み、提案できるようになった。これによって「ブランドオーナーの納得度がまったく違ってくる」という。数点持っていくことで、最も良いものを選択できるうえ、店舗によってどれを使用するかといったチョイスも可能になった。

これまでもサンプルを持ち込むケースはあったが、本社の営業が手作業で必死に作っていた。これを「CFL-605RT」が肩代わりしたことで、営業担当の時間の効率化にも貢献している。また「発想したものを形にすることで、得意先の課題を明確化し、“売れる”販促物を支援できるようになったことが非常に大きい」とS.O.さんもこの転換の重要性を強調する。

今後の展望について、S.O.さんは「立体物に興味があり、什器設計を強めていきたい」と語る。これまでも、売り場や展示会などのイベントで使用する什器の作成はしてきたが、カッティングプロッタの導入により、実際に作り上げた什器を試しながら、より「使いやすく、魅せる展開」を意識した設計が可能になっている。

特に近年は、店舗ごとに什器の使用法を任されているケースが多く、「什器のカスタマイズ性を重視した設計」まで踏み込んだ対応も求められる。これに対応できるのが「CFL-605RT」での什器製作だ。
「店舗のスタッフさんが什器を気に入って、長く使用してくれているケースもあります。そういった売り場を見ると作り甲斐を感じますね」とS.O.さんは胸を張る。

M.Y.さんは「当社には『やりたいことをやり、面白いことを提案してみろ』という土壌があります。これがなければ『CFL-605RT』を中心とした展開もなかったので社風に感謝しています」と笑顔を見せた。


コーンパイル型のPOP

コーンパイル型のPOP


パッケージサンプル

パッケージサンプル


什器のサンプル

什器のサンプル


アート印刷株式会社


アート印刷㈱は1972年創業の印刷会社。従業員数110名、売上高はグループ合わせて約43億円に上る。商業印刷をはじめとした総合印刷業として、企画やデザインをはじめ、デジタルプリプレス、印刷、製本などはもちろんロジスティックスまで一貫して受注できる。


企業・団体プロフィール

  • 名称アート印刷株式会社 ロジスティックスセンター
  • 業種総合印刷業(企画・デザイン・制作・デジタルプリプレス・印刷・製本・ロジスティックス)、出版事業(医学教育書・児童書)
  • URLhttp://www.art-printing.co.jp/

導入した製品

Return to Content

ページの先頭へ戻る