超極薄コーティングで、ライセンス商品の受注拡大
こんにちは! 株式会社ニシマツテントの西松勇介です。大阪で大型インクジェット出力から加工・縫製、ファブリックサインの制作をしています。そして、ミマキエンジニアリングのマシンのヘビーユーザーでもあります。
これから、全国のミマキ・ユーザーを訪ねて、現場の声を聞いていきます。今回は、大阪府松原市にある株式会社NEGOROを訪ねました。導入されているのは、デジタルコーティングマシン「DCF-605PU スプレーコートセット」です。
バッチ製造、月産50万個を誇るメーカー
—— 初めまして、西松です。今日は、根来利之専務に、御社で導入されているデジタルコーティングマシン「DCF-605PU スプレーコートセット」についてお話を伺いに来ました。よろしくお願いします。まずは、御社の事業について教えてください。
弊社は、1988年創業の、ボタンやバッジなどのアクセサリーやノベルティグッズ等を加工製造するメーカーです。エポキシ樹脂のポッティング、インクジェット印刷、コーティング、レーザー加工などを行います。
少人数ですが、バッチの2色ラッカー入れやエポキシ樹脂ポッティングでは、月産50万個の製造能力があります。
デジタルコーティングマシンで製造するのは…
—— 月産50万個はすごいですね。新たにに導入されたデジタルコーティングマシン「DCF-605PU スプレーコートセット」では、何を作っているのですか?
アクリルのキーホルダー、スタンドなどです。アニメやゲームのキャラクターグッズで、ライセンス契約のある商品が多いです。キャラクターの繊細な描写に対応するため、コーティングの仕上がりの精度も高く求められます。コーティングマシンを導入したことで、ポッティング以外の加工ができるようになり、ビジネスの幅が広がっています。
膜厚が10μmと超極薄で均一! 密着度も高い
—— このマシンを選ばれたきっかけもお聞かせいただければ…。
導入したのは約1年前です。当時、私が専務になって4年目、ビジネスの領域を広げたいと考えていました。ミマキエンジニアリングの担当者から、デジタルコーティングマシンがあると聞いて、仕上がりの見本を見せてもらいました。膜厚が10μm、つまり、100分の1ミリという超極薄で、均一にコーティングできるんです。「こんな膜厚の薄いものができるのか」と驚いてしまいました。艶もありクリアで、塗装のクオリティが高いことがわかりました。「これなら、商品価値を高めてビジネスも広げられる…」と考えて、社長にマシン導入の相談をしました。
—— 100分の1ミリの厚さで均一は神業ですね。操作性や作業効率はどうですか?
操作はシンプルで扱いやすいです。自動化されているので、A4サイズも20μmの膜厚で60秒くらいのスピードで仕上げることができます。コーティング後は、連結したUV硬化マシンで照射するので、作業をスムーズに進めることができます。今のところ、私一人でしているので作業効率を実感しにくいのですが、手間をかけずに加工できています。
基準の厳しいライセンス商品に挑める
—— 御社にとって、このマシンのメリットはどの辺りでしょうか?
まず、薄く、均一にコーティングできることです。UV硬化も素早くできます。例えば、アクリルのスタンドなどでは、キャラクターの表情など繊細な描写がありますが、クリアに仕上げることができるので、商品のグレードが上がります。従来のポッティングではできなかったスタンドの加工もできるようになり、扱える商品の幅が広がりました。さらに、コーティングの密着度もいいですね。表面がめくれてしまうことはほとんどありません。
—— 逆に、工程や作業で大変なことはありますか?
コーティング前に、エアをかけるなど、アクリル板を入念にチェックしていますが、それでも1ミリほどのほこりが表面に付着することもあって…。コーティング後は再度、目で見て確認し、ほこりがあればピンセットで1つずつ取り除きます。1つでもほこりがあると、ライセンス商品は製品基準に達しなくて不良品となってしまうのです。神経を使いますが、この手作業で品質を保持していると言っても過言ではありません。妥協できない工程でもありますね。
—— なるほど。でもそこが、御社の強みというか、腕の見せ所でもありますね。海外メーカーが追従できない、まさに世界に誇れるジャパン・クオリティーです。
導入後、ビジネスの幅が広がった
—— 導入のきっかけは、マシンの性能に驚かれたとのことですが、いろんなメーカーがある中で、ミマキエンジニアリングを選ばれた背景は何でしょうか?
耐候性の高いUV硬化マシンとの相性がいいことがあります。そして、弊社で導入しているマシンの1号機が、ミマキエンジニアリングのものです。長年使っていますがサポート体制が充実しています。何かあれば駆けつけてくれるので、安心して使い続けることができます。新しく導入する時は、教えてもらうことも多いですし…。
—— 同じミマキ・ユーザーとして、その気持ちわかります! 何かあったら駆けつけてくれるというのは、弊社でも現場の安心感につながっています。
もう一つ、ライセンス商品のアクリルキーホルダーやスタンドは、超極薄のクリアコーティングができないと受注できません。このマシンを導入したことで、受注できる商材の幅が広がりました。
—— ビジネスチャンスをしっかりつかんでいるのですね。今日はありがとうございました。よろしければ、こちらの近くで、根来専務の「推し」の店を教えてもらえますか。
そうですね……セブンパーク天美の1階にある「肉の松屋」はどうでしょう。肉はもちろん、焼肉のタレがめっちゃくちゃ旨いんですよ。
—— わかりました。寄らせてもらいます!
根来利之さん / 1978年生まれ。シャープの液晶パネル製造会社勤務、印刷会社勤務で現場経験を積む。2010年、株式会社 NEGOROに入社。2019年専務取締役就任。同社の新規開拓事業を担う。
<根来さんからのメッセージ>
加工の外注お受けしております! お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら
企業・団体プロフィール
- 名称株式会社NEGORO
- 業種エポ加工・塗装色入れ・ラバーキャスト製品など
- 住所大阪府松原市三宅中4-20-12
- URLhttp://www.corp-negoro.com/