長野県佐久市で開催する「デジファブパーク」に展示協力
~フルカラー3Dプリンタ「3DUJ-553」による造形作品を出展~
産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手掛ける株式会社ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、代表取締役社長/池田 和明)は、2022年7月23日(土)から9月4日(日)にかけて佐久市子ども未来館(長野県)で開催された「デジファブパーク」に展示協力し、フルカラー3Dプリンタ「3DUJ-553」による3D造形作品を出展しました。
デジファブパークは「遊んで学ぶあたらしいつくりかた」をテーマに、佐久市子ども未来館の夏休み特別展として開催されました。同展は子どもたちに3Dプリンタやレーザーカッターなどのデジタル工作機械を用いたモノづくり(デジタルファブリケーション)を遊びながら体感してもらう企画展として、株式会社デジタルファブリケーション協会が主催するものです。
ミマキエンジニアリングでは「デジタルファブリケーションでできること」と題した展示コーナーに、UV硬化インクジェット方式フルカラー3Dプリンタ「3DUJ-553」を用いて制作した、福井信明氏作の『この世界とあの世界の狭間でもなくそこにいる』を出展しました。1,000万色以上のフルカラー表現で造形した展示品のサイズは300×200×360mmです。この展示品は、造形後に色付けやパーツを組み立てたわけではなく、このサイズのフルカラー3Dデータを用いて一度で造形しています。「3DUJ-553」では水溶性サポート材を採用しており、細かい部分も破損することなくサポート材を除去することが可能です。
デジファブパークに展示した造形作品
UV硬化インクジェット方式フルカラー3Dプリンタ「3DUJ-553」
当社の「3DUJ-553」は1,000万色以上のフルカラー造形を実現したUV硬化インクジェット方式の3Dプリンタで、造形後の色付けでは難しかった豊かな色彩表現を可能にします。1,000万色以上の高画質・高精細な造形を特長とする「3DUJ-553」は、フィギュアや玩具の試作、工業製品のモックアップ、建築模型、医療模型、サイングラフィックスといった幅広い用途で利用が進んでいます。また、米スミソニアン研究所でのウィルス模型制作、秩父神社(埼玉県)所蔵の彫刻作品「つなぎの龍」の複製プロジェクト、東京・丸の内の「OCA TOKYO」に展示されている30点に及ぶアートピースなど、「3DUJ-553」は産業用途に留まらず、文化財保護やアート作品の制作などでも利用され、圧倒的な色彩表現と造形力が評価されています。2022年5月には、従来のクリアインクより黄色味を低減したピュアクリアインク「MH-110PCL」も発売し、お客様に新たな価値を提供しています。
デジファブパークの概要
期間 2022年7月23日(土)~9月4日(日)
会場 佐久市子ども未来館(長野県)
URL http://kodomomiraikan.jp/
展示内容
1:みんなでつくるデジファブタウン
2:3Dプリンタの仕組み
3:デジファブの森を探検
4:お絵描きしてデジファブ体験
5:デジタルファブリケーションでできること
株式会社デジタルファブリケーション協会 梅澤陽明様 会期後インタビュー
Interview:デジタルファブリケーション協会 梅澤陽明 様(UMEZAWA, Hiroaki)
―「デジファブパーク」で3Dプリンタをメインにした理由を教えてください。
おそらく、今の子どもたちが大人になったときに、当たり前に立体造形というつくり方があると私たちは思っています。平面図を描いて加工するという工法は、現代の一般的なつくり方ですが、立体物を造形してそれを商品にしていく、または何かの部品にしていくということは、次世代のものづくりに携わるクリエーターたちが当たり前に向き合うつくり方になると考えています。そのために、これらの機器で立体を作ることができるのだよ、ということを知ってもらう必要があり、だからこそ3Dコンテンツが重要になってくると考えました。
今回3Dプリント工場を企画して、会期中に常時プリントするようにしているのは、子どもたちに3Dプリンタを見てもらい、試作品だけではなくて最終製品もできる、ということに気付いてほしいと思ったからです。
―3Dプリンタにどんな魅力を感じられていますか?
設計したものがそのままカタチになることに、まず魅力を感じています。
私は前職でショベルの設計をしていて、日常的に3DCADを使っていました。当時は3DCADで設計したものを平面図に描き、それを板金屋さんがつくるという流れでしたが、今は3DCADで設計したものが、3Dプリンタでつくれてしまうわけですよね。その流れが私の中ではとても新鮮で魅力的です。
3Dプリンティングを前提とした設計手法が盛んになりつつある現在ですが、その手法を理解し活用するのに苦労しています。これからものづくりを学ぶ子どもたちに、はやい段階で未来の設計に触れていただきたいなと思っています。そんな思いもあり、この展示で3Dプリントプロダクトをいくつも並べました。
―ミマキのフルカラー3Dプリンタについてはいかがですか?
フルカラーの3Dプリンタを扱っている企業様が世界中に数社しかなく、なおかつそのうちの1社が国内企業であるということは、まず日本人としてすごく応援したいです。いろいろな利点を感じていますが、特に発色の良さは、抜群だと思います。
―最後に展示に来られた方にメッセージをお願いします。
さまざまな体験展示を通じて、3Dプリンティングなどのデジファブ技術に触れていただけたのではないかと思います。このようなデジタルファブリケーション機器を備えた地域工房 “ファブラボ”が、全国18か所(世界には2,000箇所以上)にあり、長野市にもあります。一部のコンテンツは、帰ってからつくれるようにデータ公開をしていますので、近くの“ファブラボ”に足を運んで、更なる体験につながると幸いです。
足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました。
株式会社デジタルファブリケーション協会について
デジタルモノづくりに関する企画開発・受託制作、人材育成、機器販売を行っています。3Dプリンタやレーザーカッターに代表されるデジタル技術の発達や、大量生産型から少量多品種生産型へのモノづくりの変化の中、未来のモノづくりを思考し、実践しています。
企業・団体プロフィール
- 名称株式会社デジタルファブリケーション協会
- 業種デジタルモノづくりに関する企画開発・受託制作・人材育成・機器販売
- 住所東京都千代田区神田錦町3-20 アイゼンビル 2F/デジタル工房1F
- URLhttps://digifab.or.jp/