株式会社東和プロセス(東京都足立区)

課題
改善
商品パッケージの色校正をいかに本機印刷に近づけるか。
UJF-605R導入でイメージのすり合わせがしやすく。顧客満足度アップに貢献。

色校正のクォリティが業務の要。 限りなく本機印刷に近い画像品質を追求。


小畑俊雄さん、高山茂晴さん

株式会社東和プロセス(東京都足立区)
(業種:グラビア印刷・製版業)

導入機器:UV硬化インクジェットプリンタ「UJF-605R」

取締役東京工場工場長 小畑俊雄さん
システム課二係係長   高山茂晴さん


社内風景

【デジタル新時代にいち早く対応】
昭和40年(1965)、グラビア製版工場からスタートした同社は、その後、メッキ工場と写真工場を開設し、昭和45年(1970)に製版、メッキ、写真の3部門を統合。総合工場となる東和プロセスが誕生した。

日本経済の高度成長に合わせて、グラビア印刷・製版に対するニーズは複雑化・高度化し、その流れに呼応するように業務のフルデジタル化は業界全体のテーマとなった。同社はかねてよりデジタル新時代の到来を予見。いち早くDTP、フィルムレス製版、自動化による無人製版に着手している。平成9年(1997)に完成した本社ビルはそうした業務の集大成であり、デジタル化、システム化、ネットワーク化の三拍子そろった中核として機能している。

【これまでにないプルーフィングを実現】
小さなタバコのフィルターから大きな壁紙まで、グラビア印刷に可能などんなサイズ、どんな用紙にも対応できるのが同社の強味である。その中でメインとなる業務は、スーパーやコンビニなどで目にする商品パッケージの印刷の元となる版(シリンダー)の製造。本社受付にあるガラスケースの中には、日常生活の中でお馴染みの商品サンプルが多数展示されていた。
平成17年(2005)12月、同社システム課では軟包装フィルムへのプリントが可能な「UJF-605R」を1台導入。前処理を行うプリプレス部門に配備されている。

「商品パッケージの色校正をいかに本機印刷に近づけるか……。これがわれわれの業務の生命線と言っても過言ではありません。出力した色校正がそのまま色見本になることで、新商品の立ち上げが早くなり、クライアントにとってスピーディな仕事につながります。商品サイクルの早い現在において色のクォリティとスピーディな対応は欠かせず、そうした中でUJF-605Rは日々フル稼働しています」と工場長の小畑俊雄さん。
本機の特徴の1つである軟包装フィルムへのデジタルダイレクトプリント、高精細かつ高解像度の特色校正印刷によりこれまでにないプルーフィングが実現したという。


UJF-605R

【色のクォリティにこだわればこそ】
一方、システム課二係係長の高山茂晴さんは、色のプロフェッショナルという視点から本機の特徴についてこう話す。

「実際の印刷機と同じように出力されるので、グラビア印刷特有の逃げ処理(トラッピング)が確認しやすいですね。また、UV硬化インクを使っているので色に関しては申し分なく、白色で裏打ちプリントできることにより表現の幅が広がり、色見本としてそのまま使えます。導入後、クライアントからの評価も高く、イメージのすり合わせがしやすくなりました」


店頭に並ぶ商品は、色の発色や精細さが商品イメージに直結し、売り上げにも大きく影響してくることは言うまでもない。食品であればなおさらのことであろう。クライアントにとって色のクォリティは重要課題の1つであり、もっとも神経を使わなければならない部分だ。そうした「イメージ」という計り知れないほど抽象的な事柄をすり合わせる作業がスピーディになったことで、顧客満足度のアップに大きく貢献したという。


「色のプロフェッショナルという立場から、欲を言えばより突き詰めた部分での高精度を望みたいですね。グラデーションの精細さやシャープさがいま以上に極まれば、製品として言うことはありません。その理由はクライアントの要望や注文が多様化・高度化しているからです。われわれはそれに先んじる形でよりクォリティの高い製品を提供していかなければなりません。現場スタッフの1人として、Mimakiのインクジェット技術にさらなる期待を寄せています」

創業以来「精度・納期・経済性」を追求してきた同社は、いかに時代が変わろうともつねにグラビア印刷・製版の王道を歩んできた。それを支えているのは、現場スタッフたちの厳しいプロの目線である。


企業・団体プロフィール

  • 名称株式会社 東和プロセス
  • 業種グラビア印刷・製版業
  • 住所〒123-0862 東京都足立区皿沼1-17-5
  • 電話番号TEL:03-3853-8311 / FAX:03-3853-8322
  • URLhttp://www.ect.co.jp/
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