「JV330-130」と「TxF150-75」を導入いただいている株式会社ワイド・デザイン様の事例が、看板業界情報誌『看板経営』 Vol.28(2023年8月号)に掲載されました。
以下に掲載された記事を原文のままご紹介いたします。
オールミマキの最新機種を取りそろえるヘビーユーザーが語る——
ユーザビリティの追求と安定稼働性に対する強い信頼
埼玉県上里町に本社を構えるワイド・デザインは、スクリーン印刷による道路標識の製作会社として1992年1月に設立。その翌年10月には、従業員の安全性や事業の将来性を見据え、主力業務をウエアプリントへと大きく転換した。これにあたり、当時は高額で手の届かなかった写植機の代わりに、カッティングプロッタを導入したのが、ミマキとの出会いのきっかけに。その後、ウエアプリント部門を売り上げの軸にして、看板製作部門、建設部門と業容を広げていく。
中嶋千香子社長は設立当時を振り返り、「標識に使うトタンの取り扱いには、どんなに気を配ってもケガが付きものになります。仕事が増えるのは嬉しい一方で、このままでは危ないと危機感は募るばかりでした。やはり体は資本ですから、思い切って新しいプリント事業への挑戦を決めました」と話す。スクリーン印刷で培ったノウハウを生かせるとはいえ、若干21歳での起業からわずか1年で全ての設備を一新。そこから最終的には、大手ワークウエアメーカーとの直接取引に漕ぎ着け、誰もが知る作業着ブランドのウエアプリントを長年手がけているというから、その胆力には驚きだ。この行動力こそが同社の一貫した強みで、看板製作だけでなく店舗の建設全体まで任されるほどに、クラインアントからの信用を勝ち取ってきた。
これまでの同社の軌跡は、ミマキプリンタの進化とともに歩んできたと言っても過言ではない。とりわけ、2000年導入の水性顔料プリンタ「JV2」は、その先進性がたまたま同社へ訪れていた美容室チェーン社長の目に留まり、全店舗の看板製作を受注する結果を呼び込んだ。これを機に、看板製作部門を新しく立ち上げ、それ以降は2002年にエコソルベントプリンタ「JV3」、2007年に同「JV33」、2016年に同「JV300」を関東でいち早く導入するなど、オールミマキの最新生産ラインを常時完備。現在では、全国に100校以上を展開する大手学校法人をはじめ、多彩な業種との直接取引を数多く抱える。
「ミマキプリンタは、本当に安心して稼働できますね。今となっては機械の止まるような不具合は1年に1、2回程度ですし、メンテナンスが必要になっても朝に電話をすれば昼までには復旧してくれます。仮に大判プリンタを1台しか持っていない会社でも、ミマキさんのフットワークの軽さを知れば、安心して仕事に臨めると思います。この対応力の高さはJV3の時代から変わらないですね」と中嶋社長は多大な信頼を寄せる。
2022年8月にはエコソルベント機のフラッグシップモデル「JV330-130」、2023年6月にはDTFプリンタ「TxF150-75」を発売直後に即購入。ここからは、ミマキヘビーユーザーであり、ウエアプリントの第一人者から見たJV330とTxF150の優位性について話を聞く。
― まず、JV330を導入した経緯を教えてください
それは最新機種だからですよ(笑)。画質もスピードもさらに良くなって、XYスリッターやメディアチェンジャーも搭載されたと聞いては、当社が設備投資をしない理由はなかったです。実際、機械は使うほど少しずつ老朽化が進んでいきますよね。毎日仕事で使うものを常時最新に保つという姿勢は大切にしています。
本格的にJV330を稼働してみると、かなり色の彩度が上がった印象で、特にレッドやオレンジは鮮やかになったと、パッと見でも分かりますね。それと当社ではJV3の頃から、スクリーン印刷の版下フィルムを大判プリンタで製作していますが、JV330は1pt未満の線もきれいに抜けるぐらいのとても高い着弾精度だと実感しています。
― XYスリッターやメディアチェンジャーの使い勝手はいかがでしょう
屋内のポスターなどを大量生産する際にXYスリッターは最適ですね。一度巻き取りしたものをそれなりのスペースに広げて、長い定規を使って人の手でカットしていく、という手間が一切いらなくなります。人的ミスや納期に追われる心配も解消されましたね。
そして、3本のロールをセットできるメディアチェンジャーには、頻繁に使う塩ビ裏グレー糊の1,100mm幅と1,370mm幅を常設し、もう一本は乳半塩ビやPETなどを状況に応じて差し替えています。3×6板や4×8板と案件によって、ハンドルを回すだけでメディアを簡単にすぐ交換できるので、とても重宝させてもらっています。2Lインクパックの交換のしやすさなども含めて、ユーザー目線での開発が追求されていると感じています。
― 次に、TxF150の導入背景について聞かせてください
今後はBtoBだけでなく、BtoCの受注量も増やしたいと考え、小ロット生産に向くDTFプリンタに着目しました。もっと言うと、欧州でのフタル酸エステル類の規制を鑑みて、油性のプラスチゾルインクは今後、より使いにくくなると容易に予想できるため、早い段階から水性顔料に移行すべきだと。ただ、他社の既存マシンを検証してみると、簡単にヘッドは壊れるし、温度管理も必須で懸念点ばかりが増しました。そんな最中、ミマキさんがDTFプリンタをつくっていればなって思っていたら、本当に発表されたのですぐに連絡しましたよ(笑)
― そのポテンシャルはどのように感じていますか
白インクを上手に活用すると、細い文字や線でも全く剥がれず、とても堅牢性に優れた仕上がりになります。私の着ているユニフォームのロゴも、TxF150でプリントしていますが、圧着後に何度洗濯しても引っ掻いても傷ひとつ付いていないです。先述のような問題もない上、通常の大判プリンタでフルカラー印刷するのと変わらない表現力の高さにびっくりしています。稼働前に白インクのパックを振る手間はあるものの、ミマキさんなら近いうちにそこも自動化してくれるでしょう。小ロット生産だけでなく、500枚1ロットの案件などもTxF150で十分対応できますし、スクリーン印刷よりも効率化が図れています。特に高精細なデザインは、カス取りの大変な手間を考えれば、DTFを使わない手はないなと感じていますね。
― かなりの手応えを感じているのですね。顧客からの評価はいかがでしょう
毎日、同じ仕様書が届くので、間違いじゃないかなって自分の目を疑いますよ(笑)。それだけ、リピートの量がすごい。皆さんに、きれいな仕上がりを高く評価してもらって嬉しい限りです。
それと、近頃は100%再生PET樹脂のポリエステル生地を多く扱っているものの、ブリード現象という印刷面の変色が起きやすいので困っていました。この問題も、TxF150での生産に切り替えることで解消され、とても安心させられました。将来的にも、リサイクル素材の活用は決して外せない要素ですからね。
今後、ウエアプリントビジネスで他社との差別化を図りたいと考えるならば、このTxF150の一択ではないでしょうか。
企業・団体プロフィール
- 名称株式会社ワイド・デザイン
- 業種店舗・オフィス空間のデザイン・設計・施工、看板のデザイン・製作・施工、シルクスクリーン印刷・コンピューターミシン刺繍 サイン事業部(インクジェット出力)
- 住所埼玉県上里町長浜1026-6
- 電話番号0495-71-9909
- URLhttps://www.wide-p.com/